奥村広乃 17年12月24日放送

171224-05

愛する人への贈り物

好きな人の気をひくために贈り物をする。 
そんな経験が誰にでもあるのではないだろうか。 

童話の王様、アンデルセン。 
『人魚姫』『みにくいあひるの子』『マッチ売りの少女』など、 
多くの童話を残している。 

そんなアンデルセンが愛する女性へ贈ったもの。 
それは、彼の自伝。 
生い立ちから過去の失恋話まで赤裸々に語られていたという。 
その書き出しは、 

「目に見えない愛の手が私を導いていることを、身にしみて感じる」 

詩人としても名高いアンデルセン。 
どんなに美しい文章を持ってしも、 
意中の女性の心を射止めることはできなかった。 

贈り物を選ぶときは、 
相手の気持ちが何よりも大切なのだろう。 
70歳で亡くなった彼は、 
生涯独身だった。

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