河田紗弥 18年4月22日放送
美しさのひみつ 〜ヘアカラー〜
平安時代末期、斎藤実盛は
木曽義仲を追討するため、北陸に出陣し
味方が総崩れする中、
一歩も引かずに戦い続け、討ち死した。
戦いが終わって首実検のとき
実盛らしい首はあるが
誰も実盛本人だと確認できない。
しかし、近くの池で、その首を洗ってみると
黒い髪や髭が、みるみる真っ白に変わった。
実盛はかねてから、
「60歳を超えて戦におもむくときは
髪を黒く染めて、若返ろうと思う。
白髪頭で先駆けを争うのも大人げないし
老武者と人の侮りを受けるのも口惜しい」と語っていたという。
そう、彼は戦いの前に、
白い髪の毛や髭を、墨汁で黒く染めていたのだ。
これが、日本におけるヘアカラーのはじまりと言われている。