松岡康 18年5月20日放送
ジーンズを発明したかった男
今日はジーンズの誕生日。
労働者のための作業着として作られたジーンズだが
ファッション界において、それは特別な意味を持つ。
モードの帝王と呼ばれた天才デザイナー、イヴサンローラン。
彼は引退する時、自身でジーンズを手掛けなかったことが
唯一の心残りだと語ったという。
なぜモードの帝王が、大衆のファッションであるジーンズを愛したのか。
彼はジーンズの魅力についてこう語っている。
ブルージーンズ程、独創的で美しいものは無い。
しかも、それは実用的で、リラックスとカジュアルの空気を持っている。
そしてまた、ブルージーンズは主張と抑制とを併せ持っている。
それは簡素であると同時にエロティシズムをも放つ。
つまり、私がデザインしたいと思う要素を全て持っている。
天才がこれほどまでに評価するファッションは、
ジーンズのほかにない。