大友美有紀 18年6月3日放送
Ray Swi-hymn
「安野光雅」 司馬遼太郎
「雪の殿様」とは、
絵本作家・安野光雅は、一時期、
司馬遼太郎の「街道をゆく」の挿絵を担当していた。
安野が絵を描いてみせると
司馬は、アンノさんはこんなところでも絵にする、と
着眼点の意外さを指摘する。
絵に描いたリンゴと本物のリンゴでは、
絵の方がいいと言われたこともある。
ところが、司馬遼太郎は絵も描く人だった。
「街道をゆく」のオランダ紀行では自ら挿絵も描いている。
司馬遼太郎は気配りの人だ。
安野は、もしかして、司馬さんは、本当はナミの絵では
満足しなかったかもしれないと思いはじめた。