澁江俊一 18年9月16日放送
メキシコ壁画のエネルギー
今日はメキシコの独立記念日。
メキシコルネッサンスとも呼ばれる
メキシコ壁画運動を、ご存知だろうか?
街のいたるところで見られる
巨大な壁一面を覆い尽くす
エネルギッシュな壁画の数々。
1920年代、メキシコ革命の意義や、
メキシコ人としてのアイデンティティを
民衆の心に呼び起こすために描かれた。
文字が読めない貧しい人々にも
絵ならばメッセージが伝えられる。
キャンバスよりもはるかに大きく
形も様々な建物の壁は、
画家たちの挑戦心を呼び起こしたはずだ。
この壁画運動は、国民のみならず
海を越えて世界中の芸術家にも影響を与えた。
そこにあるのは、ただの芸術ではなく
国を変えたいという人間の情熱。
そのエネルギーは今も壁画から
脈打つように、ほとばしっている。