澁江俊一 18年12月9日放送

181208-03

江戸の雪だるま

日本は雪の多い国。
日本人と雪には
昔から深いつながりがある。

江戸時代の雪だるまの形をご存じだろうか?
描いたのは江戸後期の浮世絵師、
歌川広景(うたがわひろかげ)。
これはとても貴重な文化資料だ。

その雪だるま、
人の背丈よりかなり大きく
あの赤いだるまと同じ形。

顔の前には魚などの
お供え物が置かれている。
どうやら縁起物だったようだ。

江戸時代の浮世絵には他にも
雪で大きなガマ蛙や仔犬を
つくる様子も描かれている。

子どもだけではなく
大人たちも楽しそうに
雪の中を動き回っている。

いつか溶けてなくなる雪で
愛らしい形をつくりだす。
雪と遊ぶ日本の粋な心がここにある。

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