石橋涼子 18年12月23日放送
愛のことば 日本と俳句とクリスマス
日本独自の文化である俳句の世界で、
初めて季語として認められたカタカナ言葉が、
「クリスマス」だ。
取り入れたのは、正岡子規だと言われている。
結核を患い病弱だった一方で
好奇心は人一倍旺盛、新しいものも大好きだった子規。
当時、日本に定着しつつあったクリスマスを
楽しむべきイベントとして、
いち早く受け入れた感性は、さすがと言うしかない。
8人の こどもむつまし クリスマス
贈りものの 数を尽くして クリスマス
晩年は床に伏して静養する日々だった子規だが、
彼が詠んだ句には、
うるさいくらい賑やかな家族団らんの情景が目に浮かぶ。
楽しそうなことは、楽しむ。それでいいじゃないか。
子規のおおらかさもひと役買ったのか、
クリスマスは日本の家庭に、俳句に、すんなり受け入れられた。
あなたもクリスマスで一句、愛のことばを紡いでみませんか。