澁江俊一 19年1月20日放送
信長と天正
今年は新たな元号が始まる年。
元号には、
その時代を生きる人々の
想いや願いが込められる。
西暦1573年。
織田信長は足利義昭を追放して
改元を朝廷に働きかけた。
その時いくつかの候補から
選んだといわれる元号は
天下の天に正しいと書いて天正(てんしょう)。
長く続く戦乱の時代に
天下を正そうとした
信長の意志を感じさせる元号である。
およそ20年間続いた天正時代。
しかし信長は天正半ばにして
本能寺の変により世を去る。
天下を正すという
信長の夢は幻となったが、
秀吉、そして家康へ
その意志は見事に受け継がれた。