薄景子 19年1月27日放送
のりりん
お茶のはなし 一期一会
千利休が説いた、「一期一会」。
すべての茶会は、一生に一度の出会い。
そんな心構えで誠意を尽くす、茶道の真髄。
戦国時代、お茶は武将の嗜みだった。
刀をもって入れないように茶室は狭く作られ、
武将は刀を外において、ただお茶を嗜んだ。
戦がはじまれば、もう二度と会えないかもしれない。
そんな覚悟で、お茶に心をこめた。
一期一会は、私たちの毎日にもある。
当たり前のように顔を合わせる人でも
いつかは別れるときがくるのだ。
それに気づくだけで、
今日という日が、愛しく尊いものになる。