大友美有紀 19年4月7日放送
作家とアパート 江戸川乱歩
新年度が始まって、ひとり暮らしを
始める人も多いでしょう。
かつて、上京した学生は、
「下宿」を借りて暮らしていた。
推理小説家・江戸川乱歩は、
下宿屋を営んでいたこともある。
現在の西早稲田にあった「緑館」だ。
当時のチラシには、
室内電話、浴室、
「閑静ニシテ便利」「美室ニシテ低廉」と書かれている。
なかなかよさそうな下宿だが、
当の乱歩は下宿の運営には無関心。
住人の学生との騒動が起こって、
新聞沙汰になり下宿を廃業してしまった。
もしかしたら、それは表向きの話で、
とても人に言えないような、奇々怪界の
事件が起きていたのかもしれない。
と、乱歩ファンなら勘ぐるところだろう。