礒部建多 19年6月16日放送
おかずだった和菓子
今日は和菓子の日。
元はポルトガルから伝来したカステラも、
日本人のアレンジによって確立した、立派な和菓子である。
そんなカステラは、お菓子ではなく、
おかずとして食されていた時期があった。
砂糖が貴重だった江戸時代。
今のように甘くはなく、
大根おろしをかけたり、お吸い物の具に入れて食す、
栄養食だったというのだ。
明治以降の経済成長と共に、
カステラの味は、今のような甘さ広がる、
豊かな味わいへと変わっていった。
カステラの歴史。
それはどこか、
この国の発展の歴史と重なるところがある。