小野麻利江 19年10月27日放送
銀座のはなし 銀座の柳
実は江戸時代に
東京湾を埋め立ててつくられた、銀座の街。
明治7年。日本初の街路樹として
銀座通りに松や楓、桜が植えられたが、
地下水位が高いため、
松や桜は根腐れを起こし、枯れてしまった。
そこで街路樹に選ばれたのが
湿気に強い、柳の木。
明治17年ごろには、銀座の街路樹は
ほとんどが柳に取ってかわったという。
その後、関東大震災や第二次世界大戦で
焼けてしまったり、
1964年のオリンピックに向けての
建設ラッシュで枯れてしまったりと
銀座の柳は憂き目にあっていたが、
接ぎ木した「二世柳」を復活させたり
毎年5月に「銀座柳まつり」を行うなど、
柳の風情あるたたずまいを残そうという動きは、
今も受けつがれている。