大友美有紀 20年1月5日放送
Andrea Kirkby
シャンデリア デザイン
シャンデリア。
そのデザインは、ヨーロッパの文明や
生活様式の変化とともに発展してきた。
11世紀の初め頃は、車輪状の燭台にロウソクを並べて
天井から吊り下げるスタイル。
ロマネスク建築の教会によく使われていたことから、
ロマネスク様式と呼ばれている。
その後、ゴシック様式やルネッサンス様式と発展していく。
ガラスや水晶のかけらが飾られるようになったのは、
17世紀後半だったという。
ヴェルサイユ宮殿の鏡の間には、
クリスタルのシャンデリアが3列で吊り下げられている。
私たちが「シャンデリア」と聞いて思い浮かべるのは、
そういった煌めくデザインのものだろう。
フランスのクリスタルメーカー、バカラ社は
1764年、国王ルイ15世の認可を受けて誕生した。
1855年のパリ万博では、140灯のシャンデリアを披露している。
クリスタルの装飾が揺らぐ「シャンデリア」のイメージは、
ここから始まったのかもしれない。