佐藤延夫 20年3月1日放送
雛祭りの話
雛祭りのルーツを探る研究は、
江戸時代から行われている。
1815年に発行された「骨董集」では、
「宇津保物語」、「蜻蛉日記」、「枕草子」などの書物から
ひひな遊びの記述を紹介している。
「源氏物語」では、
若紫がたくさんの道具を部屋中に広げ、
ひひな遊びに夢中になっている様子が描かれている。
そして、
「十にあまりぬる人は、ひひな遊びは忌みはべるものを。」
と、少納言にたしなめられる。
現代の年中行事が、まだ子どもの遊びだったころの話。