佐藤理人 20年5月30日放送
ペスト マスク
かつて世界でもっとも恐れられた病気、ペスト。
17世紀の人々はその原因を大地から出る有毒ガスだと考えた。
フランス人シャルル・ド・ロルムは、
危険な任務に当たるペスト医師のために特殊な防護服を発明した。
帽子・ガウン・手袋をつけ、
鳥のくちばしのようなマスクで顔を覆った。
くちばしには香りの強いハーブが入っており、
悪い空気から身を守ると考えられた。
ペスト医師の多くは医学の知識を持たない素人であり、
その効果を疑うこともなく命を落としたと言われている。