三島邦彦 11年03月26日放送


あの人の師/吉川英治

天下をとる人は、誰を師とするのだろう。
作家、吉川英治の答えは、
豊臣秀吉の一生を描いた『新書太閤記』に書かれている。

どんな凡下な者でも、つまらなそうな人間からでも、
彼は、その者から、自分より勝る何事かを見出して、
そしてそれをわがものとして来た。

小学校を中退して以来、職を転々とし、
独学で己の小説を磨いた吉川英治もまた、
出会うすべての人が師であった。
我以外皆我師(われいがいみなわがし)、
吉川が好んで色紙に書いた言葉である。

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