年末初演の物語
ところで、ベートーベンの交響曲第9番、通称「第九」は、
なぜ年末に演奏されるのだろう。
調べてみると、日本で年末と第九が結びついたのは
日本交響楽団が1947年12月に
三日連続の第九コンサートを開いたのがきっかけらしい。
このコンサートは絶賛を持って迎えられ、
戦後の混乱期のオーケストラにとってはありがたい臨時収入になった。
さらにアマチュア合唱団が第九を歌いはじめると、
出演者の家族や友人も足を運び、
ますます年末の第九が定着した。
ちなみにベートーベンの祖国ドイツでは
年末に第九を演奏する習慣はない。