つまらないことに囚われまい。
と思ったらすでにハマってました。
ウンウン唸ったりクネクネ身悶えたりしながら
向こう側に行けるようがんばります。
薄組・石橋涼子
薄組・熊埜御堂由香
くまちゃんと呼ばれ続け、
来年は30歳のくまちゃんになる。
五島のはなし⑳(鳥巣智行 )
長崎市出身ですが、五島にゆかりがあります。
そもそも、五島にも「鳥巣」という姓が多く、
彼のルーツは五島のはずだ、と勝手に断定しています。
そんな彼が運転免許をとるために、五島に滞在したときの話です。
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「五島自動車学校」
それでは、
五島自動車学校の紹介をさせていただきます。
五島自動車学校のそばには海があります。
美しい五島の海が道路を一本挟んだところに広がっています。
本当に目の前、徒歩0分です。
だからちょっとした教習の空き時間にも海で遊ぶことができます。
また、五島では新鮮な魚介類が食べられます。
地元の若い男の子と仲良くなった女の子がたくさんのウニやアワビをもらって、
それを食堂でみんなにふるまっていました。
あと、星も抜群にきれいです。
それに、五島自動車学校では馬にも乗ることができます。
「馬にのりました」という写真入の証明書をもらいました。
それから、教官がユニークです。
私が教わった教官はいわゆる「アメとムチ」タイプの教官でした。
ちょっとでもミスをすると「なんばしよっとやろか、このこ子はぁ!」
といってブレーキをものすごい勢いで踏みながら激昂します。
怖がってびくびくしながら車を走らせていると、
こんどは「アクシェルアクシェル~」といって加速を要求します。
はじめのうちはその厳しさに耐えかねて、
何度もやめてしまおうと思いました。
けれども2・3日経って、
彼の「アメ」の部分にふれることができました。
はじめはうれしかったのですが、
後々、冷静になって気づいたのは、
その「アメ」の大半が下ネタだということです。
肝心な下ネタの内容は失念してしまいましたが、
とにかく車にまつわる下ネタを連発します。
そして合宿が終わるころに気がつきます。
「運転できるようになってる。」
私は無事18日で免許をとることができました。
(鳥巣智行 )
海のむこう、広告のむこう。~vol.4
みなさまあたたかいコメント、
本当にありがとうございます。
そして相変わらず一向に広告の話になっていません、
すみません。
カンヌに到着した午後。
3日ぶりくらいにシャワーを浴びます。
カンヌで買ったシャンプー「After Shampoo」ってシャンプーじゃなかったり、
リンスだと思ったら「After Dry」ってリンスじゃなかったり
そんなぐらいのことではもうめげません。
すっきりしたのかしなかったのだかわからないまま、
なんとか受付だけでも済ませようと会場に急ぎます。
通行手形みたいなパスをもらうのですが、
そのパス用の写真をその場で撮ってまぁびっくり。
死相とか悲壮感とかいっぺんに出ています。
受付のお姉さんも若干失笑。
これからのカンヌでこれをずっと提げていなくちゃいけないなんて。
ごはんを食べ終えると鬼のような眠気が襲ってきます。
なんといっても5時から起きてますから。
ホテルに戻るとフロントの女の人がにこやかに指差します。
なんと。
荷物が届いているではありませんか。
「エールフランスはロストバゲージに慣れてるから対応が早い」
のだそうです。
慣れる前に荷物なくすなよ。
でもよかった。
その日はあんまり疲れていたので、すぐに眠ってしまいました。
海のむこう、広告のむこう。〜vol.3
シャトルバスに20分ほどゆられて
着いたホテルは薄暗いB&B。
玄関前にはアラブ人の若者たちが何かよくわからないものを吸いながら
うろうろしています。
こわごわフロントに行くと美人のお姉さんが、
4人部屋しか空いてないとにべもない態度。
絶対ウソだよ。
思いながらも、抵抗する気力もなく1人で4人部屋へ。
とにかくシャワーを浴びようとすると、
そこにはタオルもシャンプーも石けんすらない。
手荷物しかないんですけど、私。
仕方なくドロドロのままベッドで丸くなる。
あぁ日本が遠い。
翌朝5時。
全く疲れも取れないままホテルを出、
またどこをシャトルしているかわからないシャトルバスに乗り、
1時間前からゲートの前に座ってニース行きの飛行機に乗り、
ようやくカンヌだ、と思ったら甘かった。
ニース空港。
いくら待っても自分の荷物が回ってこない。
「ロストバゲージね。」
いま一番聞きたくない英単語を平然と言い放つ空港のお姉さん。
(何だってフランスの女の人はあんなに美人で
あんなにぶっきらぼうなんでしょう。)
さすがにがまんしていた涙が頬をつたいます。
そのまま手荷物一つでカンヌに到着。
一番に行ったのは、
会場でもなく、ましてやビーチなんかでもなく、
下着を買うためのスーパーマーケットでした。
「サマータイムマジック。」
渡辺美里さんにぜひ歌ってほしい。
みなさん、カンヌに行かれる際はお気をつけください。
五島のはなし⑲
いま、田舎から両親が来ています。
昨日は落語に連れて行きました。
うちはすごくマジメな家で、そんな中、
将来の名人といわれる柳家三三(やなぎや・さんざ)の落語会は
超ナイスセレクトで、健全な笑いと喜びを届けられると思っていたら、
やったネタが吉原(つまり女郎買い)のはなし。
ふだん落語を聴いている人なら遊郭の話なんて当たり前なんですけど、
いやー、なんか、ドキドキしてチラチラ親の横顔を見てしまいました。
でも二人とも爆笑しててひと安心。
うちの母は強烈で、座右の銘は「負くんもんか(負けるもんか)」。
あと「私は悟っている」もよく言う。
悟りを開いた人が勝ち負けを気にするのだろうか・・・
僕が中学1年の時、母と一緒に、名古屋の大学に進学したばかりの
兄のところへ行きました。はじめて一緒に地下鉄に乗った瞬間、
母は持っていた2つのバッグを空いた座席に放り投げ
僕と兄に向って「あんたたち、そこに座らんね!」と叫びました。
「恥ずかしいからやめてくれ」と頼む兄に放った一言が、
「都会ではこがんせんば生きてゆけんと!」。
昨日もバスの中で、(今回の横浜への旅の心構えとして)五島の叔母から
「都会ではあんまり大声で話したらいかん、って忠告されてきたとよ~」と
けっこう大声で話してました。
こうして、時間をおいてみると笑えるのですが・・・
がんばれ、五島(の母)!
海のむこう、広告のむこう。~vol.2
事件は、行きのパリ、シャルルドゴール空港で起こりました。
飛行機を降りる時に確認したトランジットは3時間。
携帯の時刻をパリ時間に合わせ、
飲めないエスプレッソを飲みながら、
優雅に時間をつぶしておりました。
ようやく出発の30分前になってカウンターまで行ってみると、
何か様子がおかしい。
乗るはずの飛行機は20時15分発ニース行き。
しかし見上げた掲示板に表示されているのは、
21時15分発のマドリッド行き。
おかしいなと思いつつ、
ゲートのお姉さんにチケットを見せます。
お姉さんは一ミリも眉を動かさずこう言いました。
「You missed.」
あぁなんということでしょう。
飛行機が出ています。
でも、なぜ?
私の携帯は19時40分ですよ?
掲示板の時計を見ると、
時刻は20時40分。
何度も目をこすりました。マンガみたく。
そして私はすべてを合点したのです。
サマータイム。
「夏の季節だけ標準時刻を進めて、日照時間を有効に使おうとする制度。
日本では昭和23年(1948)から昭和26年(1951)まで実施。
夏時間。夏時刻。」(yahoo辞書)
くらくらしました。
平成21年の日本から来たのですから、
そんな単語を発音したのは中学の基礎英語以来です。
思えば、
「世界時刻自動補正機能」なんていう漢字だらけの機能に、
「サマータイム」なんていう舶来の思想が理解できるはずもない。
わざわざ成田空港で交換したソニーエリクソンを
心の底からうらみました。
(後から見たらちゃんとそういう機能はついてました。ぬれぎぬ。)
そうして飛行機に乗り遅れた私は、
死ぬほど美人で死ぬほど無愛想なフランス人の空港職員から渡された
ホテルのリストに片端から電話をかけ
10件以上断られた後ようやく取れたB&Bに
どこをシャトルしてるのかわからないシャトルバスで
半べそをかきながら向かったのでした。
つづく。
海のむこう、広告のむこう。~vol.1
2009カンヌ広告祭が終わって早や1週間。
カンヌから帰ってきた人もきちんと仕事に戻り、
そうでない人にはもはや何かそんなものあったかしらという頃合いでしょう。
そんなタイミングで、
カンヌ滞在記。
即時性の時代に10日以上遅れた日記。
もはや滞在記でもなんでもありませんし、
速報も何もありませんので、
おひまな方だけお付き合いください。
とりあえず名前だけそれっぽくして
ごまかしています。
そもそも。
なぜこんなことになったのかというと、
カンヌの広告も景色もトップレスも、
ちゃんと目に入ってきたのが、
広告祭も終わりかけのころだったのです。
五島のはなし⑱
五島時代の友人たちが僕のこの文章を
読んだらと思うと怖くなりました。
彼らは口をそろえてこう言うでしょう。
「ばえ~」。
数年前、五島に帰省中のときのこと。
兄とすぐ近くの漁港へ釣りに行きました。
もうほんと、目と鼻の先の小さい漁港。
そのとき同じく島に帰省中の人が
最新鋭のフィッシングスーツに身を包み、
高級そうな釣り竿を持ち、まるでプロアングラー(釣り師)のような
いでたちで立っていました。
その時、兄と僕の口から同時に出た言葉が、まさに「ばえ~」。
この言葉には「ようよう、かっこつけちゃって」的な意味合いがあります。
ブログ?J-WAVE?広告代理店?コピーライター?
すべて「ばえ~」です。
僕がここで使っている標準語がまた「ばえ~」です。
ちなみに発音は、「わあ」に近いです。
五島のはなし⑰
team Vision の小山佳奈さんが、
渾身のレポート続編をアップしてくれるであろう「カンヌ広告祭」。
そこで今年、財政難に苦しむ夕張市の
プロモーションキャンペーンが立派な賞をもらってました。
僕もそういうのをやんなくちゃいけない。
ナイスなアイディアで五島を盛り上げなくちゃいけない。
(財政難なら五島だって負けてないんです!)
知名度上げなきゃ、島の自然を守らなきゃ、観光客を呼ばなきゃ、
とれなくなった魚をなんとかしなきゃ、ふるさと納税も推し進めなきゃ、いけない。
ああ、でも、目の前の仕事であたふたしている。
明日の朝提出の仕事がまだ何もできていない。
そしてそんな状況でこの五島のはなしを
仕事からの逃避に利用している。
ごめん、五島!