五島のはなし。

五島のはなし(102)

つい先日会社の上司(女性)が
打ち合わせ中に唐突に言ったのです。

「そーいえばあなたの地元、ちょっとブームじゃない?
 なんていったっけ、ほら、あの・・・五色列島」

いやいや、五島列島ですから。
すかさずつっこんだものの、
「ゴシキレットウ」という響き、なんか良いなと思った。
カラフルな感じがするでしょ。

海の青さが光の加減によって5つの色にきらめく。
これに驚いた中国の高僧がこの名前をつけた、と言われている。
・・・的な。

そんなことはどうでもいい。
ほんとに気にすべきは、五島列島が「ブームらしい」ということだ。
雑誌やテレビでよくとりあげられているというのだ。

ほんとか?
この「五島のはなし」の効果か?
・・・いや、それはないか。

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五島のはなし(101)

この五島のはなしは
私にとって願掛けであり
108回まで書いたら五島に良いことが起こる
ということになっております。

でもそもそも受け身体質の私は
自らすすんで何かを書くというのが実は苦手で
そんな訳なので
先に108回目までのタイトルを決めてしまうことにしました。
それを書くしかないという状況にしようと。

(102)
会社の上司が言った「最近あなたの故郷がブームみたいね、
どこだっけ、えーと・・・五色列島」発言について。

(103)
会社の上司が言った「にしてもあなたが実家のおみやげで買ってくる
『サザエ最中』、あれ、すごいわよね」発言に関して。

(104)
地ビール、正確には地発泡酒、
「海藻ラガー」の出来栄えから、五島人の気質を読み解く。

(105)
五島の床屋の名前が「アモール」であることを
フランス人はどう思うのだろう論。

(106)
「今日は凪やね~」

(107)
五島のはなし108回記念飲み会 ~失禁したらごめんね~ の予告。

(108)
好きです、五島。

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五島のはなし(100)

100回目なんですが
とくにこれといって特別に書きたいことも
見つからず、くるしまぎれに
YAHOOで「五島列島 100回」と検索してみました。

そしたら、トップに出てきたのが
五島列島にある「パソコン教室のんびりゆっくり」。

素敵な名前だ。
スピード時代の象徴であるパソコンと
のんびりゆっくりのミスマッチがたまらない。

さらに、この「パソコン教室のんびりゆっくり」のモットーは、
「同じことを100回聞かれても笑顔でお答えします」だそうだ。

いいなー、のんびりゆっくり。
いいなー、五島。

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五島のはなし(99)

後輩のコピーライター
三國さんから聞いたのだが、
なんとこのたび
コンビニエンスストア「スリーエフ」のおにぎりが
「五島灘の塩、使用」になったらしい。

みなさん、いま
おにぎりを食べるならスリーエフですよ。

「塩でこんなにおにぎりが変わるのか!」
「いままで食べていたおにぎりは何だったんだ!」

そんな声がスリーエフに寄せられている、
かどうかは知らない。

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五島のはなし(98)

五島の義母からあれやこれや送ってきました。
五島のタコ、ウニ、イカ、ヒラス。
よく東京の魚はおいしくない、という人がいますが
僕はそんなことぜんぜん思わず、
いつも美味しくいただいてますが
こうやって五島から送ってきたものをたべると
「やっぱ五島の魚はうまい!」と思います。

ちなみに「ヒラス」というのは
一般的には「ヒラマサ」と呼ばれるブリに似た高級魚です。
味はブリよりもたんぱくで、歯ごたえがしっかりしています。
お刺身でいただきましたが、さすがにうまい。

けっこう量があったので、
残った分はヅケにしてお茶漬けで食べました。
ちなみにこのヅケ茶漬け、五島では一般的です。
魚の種類に関わらず、たいていおいしくつくれます。
夕食の刺身が残ったら、パッとつくれるので試してみてください。

僕んちの場合は、
余った刺身を、醤油+酒とみりん少々の中につけこみ、
さらにスリごまをたっぷり加える。
これを一晩冷蔵庫で寝かせます。

で、次の日、あつあつのごはんに、
4,5切れのせてお好みでワサビものせ、
そこに熱々の緑茶をたっぷりそそぎます。
すぐ食べてもよいのですが、ここで茶碗にふたをして
1分くらい待ってから食べるとより美味しいと思います。

ヒラスのヅケ茶漬け

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五島のはなし(97)

ハリガネムシって知ってますか?
ハリガネムシはカマキリの体の中にすみついて
卵を産みたくなると
カマキリの脳に「水辺に行け」という指令を出します。
で、カマキリが水辺に行ったところで
カマキリの腹の中から出てきて
水(つまり川とか)に入り、そこで卵を産みます。
(次の世代はカマキリが水を飲む時、
卵か子どもかが水と一緒にカマキリの体内に入るのだそうです)

・・・すごい。そして気持ち悪い。
ハリガネムシの姿がこれまた恐怖。
あえて写真は載せないけれど。

うだうだ書きましたが、
このハリガネムシ的なムシが僕の体内にもいる気がして、
というのも無性に水辺に行きたくなるからです。
訳もなく釣りに行きたくなる。
たぶん、幼い頃、五島で寄生されたと思うんです。

一昨日も、仕事から帰ったあと
ムシの指令に逆らえず近くの岸壁へ。
平日なのに夜中の2時まで釣りをしてしまいました。

都会の夜のあらかぶ

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五島のはなし(96)

2010-05-09 13:08:26

このゴールデンウィーク、
五島・福江島の鬼岳で
毎年恒例の「バラモン凧あげ大会」が
催されたそうです。

バラモンは
五島の方言である「ばらか=勇壮な、元気がよい」+「者」
から来てるはずで、
インドのカースト制度のバラモンとも
この長い歴史の中でなんかしらの接点があるのでは
と想像してしまうけど、
どうなのかはわからない。

立派な凧です。
デザインは鬼をモチーフにしていると
長年思い込んでたのですが、
どうやら「鬼に立ち向かう武士」を描いているらしい。

てっぺんに糸が張ってあり
これが風を受けて「ぶーん」とうなるような音を出します。
この音が魔除けになるのだとか。

明日は月曜日。
自分の頭の上にこの糸を張り、
ぶーんと音を立てながら出勤したいような気分。

バラモン凧大会(五島観光協会のHPより)

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五島のはなし(95)

2010-05-03 18:40:04

きのう千葉の富津に遊びにいこうとしたら
もんのすごい渋滞で、
あきらめて高速を降りてしまいました。

で、高速を降りたすぐすばにあったつばさ公園(羽田空港脇。飛行機が間近に見られるからこの名前)
でのんびりしてました。

公園の前は干潟になっていて
潮干狩りしている人がいたので
こんな都会のど真ん中で・・・
と思いつつ波打ち際で砂の中をあさったら
でてくるわでてくるわ。
バカ貝らしき貝だけど、
時々大人のこぶし大の巨大なのがとれる。

こんなでかいバカ貝はないぞ、と持って帰ってネットで調べたら
アメリカ原産の「ホンビナス貝」なるものらしい。
なんでも東京湾奥で繁殖中なのだとか。
アメリカではクラムチャウダーの材料として重宝されているとのこと。
・・・でもなんか食べる気がしない。

東京湾は五島の海に比べて有機物が豊富なのだと思う。
(やっとこさ五島がでてきた)
だからアサリもよくとれる。

その前日は横須賀の走水でアサリをどっさり
とってきて、もうアサリはいいやってくらい食べました。

今日は近所の港に夜釣りに行って
メバルがたくさん釣れたのだけど、
これも豊富な有機物に関係していると思う。
思うだけだけど。

というわけで、五島に帰れなかったうっぷんを
東京の海ではらしている2010年のゴールデンウィーク。

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五島のはなし(94)

夏の思い出が強烈なのは
日差しの強さのせいだ、とある人がいったけど
五島の海を思い出すと
春の海のまぶしさが思い起こされる。
五島の春の海は本当にきれいだ
という印象がある。
たぶん冬の寒い間なんとなく
外出をひかえていて、
で、春になって海に行き、
するといつのまにか強くなっていた日差しに
びっくりして、海の中がどこまでも見える感じも
しばらく忘れてたのでそれにもびっくりして、
強い印象が残る。のだと思う。
と、なんでこんなことをうだうだ書いているかと言うと
さっき、同じく東京で働く五島の同級生が
ゴールデンウィークに五島に帰ると聞いて
僕も無性に帰りたくなってきたから。
ああ春の五島の海。
大きい水イカが岸によってくる春の五島の海。
ひょーじゃみな(貝)ひろいで腰が痛くなる春の五島の海。
小学生たちが今年一番最初に海で泳いだという称号を目指す春の五島の海。
に帰りたい。

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五島のはなし(93)

昨夜、ぼくもとうとう
大人になってしまったのだな、
と思える出来事が。

どうも失禁してしまったらしいのです。
会社の先輩のお祝いの席で。
らしい、と書いたのは、いつそうなったか
まったく記憶がないからで、気づいたらそうなってたわけです。

大きくなっていろんな経験をしてきたけれど
失禁はなかった。もうこれでほんとの大人だ、と思ったですよ。

話は変わるけど、
ぼくの出身地である五島の酒の飲み方はけっこう激しいです。
「じゃあ、・・・に一杯やろかね」と言うと、自分のグラスを空け、
それを一緒に飲んでる ・・・さんに渡す。
渡された人は、そのグラスに酒をそそぐと、全部飲み干さなければならない。
という儀式が続きます。

五島に帰省しているときには、
久しぶりに帰ってきたということで
この「一杯やろかね」の対象となることが多いです。
元来酒に強くないので、べろんべろんになる。
それでも、失禁はなかった。

近ごろ、なんというか、
体と心のネジとかキャップがゆるんできている。
人間的に失禁してる。
(うまいこと言った気がする)

いっそこのままゆるみきって、
「あの人どうしようもないけど、まあしょうがないからほっとこ」
といわれる人間になりたい。
ゆるキャラになりたい。

そう願ってやまない37才の春。

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