ナイチンゲール
1853年、看護の世界が変わろうとしていた。
ナイチンゲールが、
ロンドンのある病院の看護監督に着任したのだ。
母や姉は大反対。
当時のイギリスでは、看護師は病人の単なる召使いとされ、
未亡人や職を失ったメイドが行き着く末のものとされていたからだ。
それでも彼女は
各地の病院の状況を調べて
専門教育を受けた看護師の必要性を訴え、
実際に従軍して兵士を救い、
時にはヴィクトリア女王まで味方にしながら、
着実に看護師の功績を内外に示していった。
看護教育の母と呼ばれる女性は、
看護師という職業に誇りを与えた女性でもある。
医療従事者への感謝を込めて。