蛭田瑞穂

星合摩美 18年10月21日放送

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ゲーム トランプ

日本人に馴染みの深いカードゲーム、トランプ。

発祥は古代エジプトとも中国ともいわれ、
古くから世界中で親しまれているが、
じつは「トランプ」というのは日本特有の呼び名である。

「トランプ」という言葉は、英語圏では「切り札」を意味する。
明治時代、トランプで遊ぶ外国人が「trump」、
つまり切り札という言葉を頻繁に口にした。
それを見ていた日本人が、
カードゲームの名前と勘違いしたという。

この間違いは正されることなく、今に至っている。

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星合摩美 18年10月21日放送

181021-08
Photo by rockindave1
ゲーム ジョーカー

トランプのカードにジョーカーが含まれるようになったのは、
19世紀末のこと。

アメリカで「ユーカー」というゲームが流行した時、
最強の切り札として追加され、
やがてトランプに欠くことのできないカードとして定着した。

ジョーカーは、ゲームによってさまざまな役割を持つ。
ポーカーでは切り札に、ババ抜きでは疫病神に。

かのスヌーピーはこんなことを言っている。

配られたカードで勝負するしかないのさ。
それがどういう意味であれ。

そう、ジョーカーを生かすも殺すも、当人次第。

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森由里佳 18年9月23日放送

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*- mika -*
月と、月見草

月見草という花がある。

夜にひっそりと咲く姿から、
誰が思ったのだろうか、
密やかな恋、という花言葉をもっている。

しかし、月見草は、ひかげを好むわけではない。
他の花と同じように、あかるいひなたを好むのだ。
それなのに、いざ咲くとなると、夜を選んでそっと咲く。

多くの花が太陽に恋をしているとするならば、
月見草は、月に恋しているのだろう。

明日はお月見。
誰を想って、空を見上げてみましょうか?

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森由里佳 18年9月23日放送

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bobfamiliar
月と、海

餅つきをするウサギの形や、
立派なはさみのカニの形。
女性の横顔だという人もいれば、
本を読むおばあさんだという人もいる。

月の模様は、昔から、
さまざまに例えられてきた。

ギリシャの先人が空を見上げて星座を描き出したように、
多くの人が一度はその目を細めて考えたことがあるだろう。

月の模様をつくり出しているのは、
月の表面にある高低差。
黒っぽく見える低い平原には、名前がついている。

美しいその名は「月の海」。

万物の母である海は月にあってなお、
私たちの想像力をも育ててくれているというわけだ。

明日はお月見。
久しぶりに見上げてみては、いかがですか?

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佐藤日登美 18年9月23日放送

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Yohei Yamashita
月と、月見うどん

十五夜が近づくこの時期、
「月見」を冠した食べ物が街をにぎわす。
その元祖といえば、月見うどんや月見そば。

夜空に群がり立つ雲「群雲」を見立てた海苔をうどんやそばの上に敷き、
生卵を割り入れて汁と薬味を添える。
もともとは海苔と卵がセットで「月見」だったが、
今は卵だけで成立することが多い。

ちなみに、鍋焼きうどんに落とされた卵は
火が通って黄身が見えづらくなるため、「月見」とは呼ばない。

明日はお月見。
ご一緒に、海苔と生卵を乗せたうどんやそばはいかがですか。

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佐藤日登美 18年9月23日放送

180923-04

月と、タロット

タロット占いに使われるカードに、「月」が描かれている一枚がある。

太陽にも見える月が描かれ、地上に月光が降り注ぐ。
その下には塔のような建物と、
月に向かって吠える二匹の犬、そして水際にいるザリガニ。

一見神秘的な絵柄だが、実はカードとしてはあまり良い意味ではない。
正位置で出ると不安や変化、迷いを表しており、
それゆえカードのなかの犬は恐怖で吠えているという。
しかし、月のカードが逆位置で出た場合は
その不安な状況から脱却できるというお告げ。

もちろん、その結果をどう受け取るかはあなた次第だけれど。

明日はお月見。
タロット占いをしながら月を見上げる、
というのもいいかもしれません。

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佐藤日登美 18年9月23日放送

180923-05

月と、Fly me to the moon

月を歌った名曲、“Fly me to the moon”。
1954年のリリース以来、さまざまなアーティストがカバーしているが
最も有名なのはフランク・シナトラのバージョンだろう。

シナトラが曲を発表した1960年代、アメリカは「アポロ計画」の真っ只中。
「私を月に連れていって」と歌うこの曲と時代がマッチした。
テーマソングのように歌われた”Fly me to the moon”は
アポロ10号・11号に積み込まれ、
宇宙飛行士たちは月に向かいながらシナトラの歌声に耳を傾けた。

明日はお月見。
シナトラと一緒に月を見るのはいかがですか。

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蛭田瑞穂 18年9月23日放送

180923-06

月と、太陽

月の直径は約3千5百キロメートル。
太陽の直径は約140万キロメートル。

地球から月までの距離はおよそ38万キロメートル。
地球から太陽までの距離はおよそ1億5千万キロメートル。

月よりも400倍大きい太陽は、
月よりも400倍地球から離れているため、
地球から見ると月と太陽はほぼ同じ大きさに見える。
皆既日食が起こるのもそのため。

これはただの偶然。
ただの偶然だけれど、私たちには奇跡に思える。

明日はお月見。

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蛭田瑞穂 18年9月23日放送

180923-07

月と、模様

月が自転する周期は約27.3日。
月が地球を回る周期も約27.3日。

月の自転周期と公転周期は完全に一致しているため
地球のどこから見ても、月は同じ面を向いている。

そのためだろうか、月の模様が何に見えるかは
古今東西の人々の関心を集めてきた。

日本では餅をつく兎。
中国では不老不死の薬をつくる兎。
ベトナムでは木ノ下で休む男性。
ロシアでは少女。
アラビアでは吠えるライオン。

明日はお月見。
大昔から世界中の人々が見てきた月の模様を
ゆっくり眺めてみませんか。

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蛭田瑞穂 18年9月23日放送

180923-08
星玉
月と、距離

地球から月までの距離は約38万4千4百キロメートル。

徒歩だと約11年かかる。
自動車だと約6ヶ月。
飛行機で約16日。

竹取物語でかぐや姫は「飛車(とびぐるま)」と呼ばれる乗り物で
月に帰ったと記されている。

その旅路はどのくらいの時間がかかったのだろう。
明日はお月見。

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