ひでわく
夏祭り 盆踊りと二人の僧侶
夏祭りに欠かせない、盆踊り。
その立役者に、二人の僧侶がいた。
一人は、平安時代の空也上人。
民衆に仏教を広めようと、
それまで堅苦しかった念仏を歌うように唱え、踊りまでつけた。
この「念仏踊り」をさらに広めたのが、一遍上人。
彼は全国を練り歩き、この踊りを人々に披露してみせた。
こうして知れわたった踊りは、
やがて先祖供養という当初の目的から離れ、
庶民の娯楽へと変わっていく。
二人の僧侶が踊った舞は、いま、日本中で親しまれている。
ひでわく
夏祭り 盆踊りと二人の僧侶
夏祭りに欠かせない、盆踊り。
その立役者に、二人の僧侶がいた。
一人は、平安時代の空也上人。
民衆に仏教を広めようと、
それまで堅苦しかった念仏を歌うように唱え、踊りまでつけた。
この「念仏踊り」をさらに広めたのが、一遍上人。
彼は全国を練り歩き、この踊りを人々に披露してみせた。
こうして知れわたった踊りは、
やがて先祖供養という当初の目的から離れ、
庶民の娯楽へと変わっていく。
二人の僧侶が踊った舞は、いま、日本中で親しまれている。
夏祭り 江戸時代の盆踊り
夏祭りを彩る盆踊りは、
江戸時代、男女の出会いの場だった。
旧暦7月15日、満月の夜に行われていたこともあり、
引力の影響からか気持ちが高ぶる人も多かったとか。
あまりの盛り上がりに、明治時代は「風紀を乱す」として
警察が取り締まる一幕もあった。
一度は衰退しかけた盆踊り。
時代が移ると、再び娯楽として復活し、
いまは日本各地で老若男女に愛されている。
出会いがあっても、なくても。
夏の夜、みんなで輪になる盆踊りは、なんだか楽しい。
stevendepolo
夏祭り 綿あめ
夏祭りの露店で見かける綿あめの屋台。
口に含むと一瞬で溶けてしまう食感もさることながら、
細い糸を繰るようなつくり方が子どもたちを釘付けにする。
夏の風物詩として定着した綿あめは
日本生まれのお菓子のようにも思われるが、
現在のような綿あめ製造機がつくられたのは1897年のアメリカ。
ウィリアム・モリソンとジョン・C・ウォートンの
ふたりの菓子職人が開発した。
1904年のセントルイス世界博覧会では
「妖精の綿毛」という名で出品され大いに人気を博したという。
ORAZ Studio
夏祭り 金魚すくい
夏祭りの代表的な露店といえば、金魚すくい。
一度すくった金魚が、紙が破れ取り逃がしてしまう。
そんな悔しい経験は多くの人にあるはず。
ただの娯楽のようにも思える金魚すくいだが、
紙を貼った丸い枠は「ポイ」という正式名称があり、
紙の厚さによって4号から7号まで種類が分かれている。
そして奈良県の大和郡山市では平成7年から
「全国金魚すくい選手権大会」が開催されている。
ちなみに、今日8月の第3日曜日は大和郡山市が制定した
「金魚すくいの日」。
ひでわく
夏祭り リンゴ飴
夏祭り。
夜店の灯りに照らされて赤く輝くリンゴ飴。
砂糖と水を熱して飴をつくり、食紅で色をつける。
そこに割り箸を刺したリンゴを入れ、飴を回しつける。
祭りの定番ゆえ、
古くから日本に伝わるお菓子にも思えるが、
生まれたのは20世紀初頭のアメリカ。
菓子職人のウイリアム・コルブがクリスマス用につくった
シナモン味のリンゴ飴がその始まりといわれている。
うどん野郎
夏祭り 光の花と祭り囃子
夏の祭りをしめくくる、
夜空いっぱいの打ちあげ花火。
光に照らされる人びとの夢心地な横顔は、
真夏の夜の風物詩だ。
今から2年前、
花火師の今野祥さんは、
明日への扉というドキュメンタリー番組でこんなことを言っていた。
どんなに気持ちが落ち込んでいる人も、
花火があがれば必ず空を見上げます。
花火が嫌いな人って、いないと思うんです。
花火師は、ひとびとの心の温度もあげてゆく。
せつなくも鮮やかなその瞬間は、
祭り囃子のノスタルジックな音色がよく似合う。
夏祭り そのはじまり
夏祭りの起源と言われているのは、
京都の祭り、祇園祭。
神さまが神輿に乗って
ちょっとした鎮魂の旅をするのに、
人びとが舞や音楽、歌を捧げたのがはじまりだ。
その賑やかな様子を見ようと多くの人が集まり、
それならば、と、今に伝わる華やかな祭り囃子や山車がうまれたという。
みんないるなら、楽しい方がいいじゃない。
真面目一辺倒といわれる日本人にもそんな一面があると思うと、
祭り囃子がいつにも増して、粋に聞こえてくる気がする。
夏祭り ゆかたの知恵
夏祭り。
その非日常感を演出するのは、
祭り囃子に出店、ちょうちん、そして人びとの浴衣姿だ。
今ではさまざまな色や柄を楽しめる浴衣だが、
むかしながらの浴衣には、藍染めのものが多い。
その理由は、色の美しさだけではない。
藍という染料が持つ香りにある。
実はそれは、虫たちが苦手とする香り。
そこに目を付けた人々は、
夕方をすぎると、藍地の浴衣を好んで着たという。
機能だけでなく、美しさも持ち合わせるのが日本の知恵のいいところ。
今年の夏祭りには、藍染めの浴衣で出かけてみませんか。
百楽兎
平成の夏 100回目の高校野球
日本の夏の風物詩、高校野球。
平成最後の夏である今年は、なんと100回目の開催。
記念大会ということもあり、
過去最多の56校が出場予定だ。
それに合わせ、
優勝校に手渡される「深紅の大優勝旗」が新調された。
実に60年ぶり、3代目の旗となる。
デザインは変わらず、
真っ赤な布地に「優勝」の二文字と、月桂樹。
京都の老舗旗専門店、西岡旗製造が丹精込めて制作した。
平成最後の夏にして、100回目の高校野球。
真新しい優勝旗を手に入れるのは、どの学校か。
平成の夏 青春18きっぷ
平成最後の夏休み。
海外旅行もいいけれど、
電車に揺られながらの国内旅行も捨てがたい。
そんなとき使いたいのが、青春18きっぷ。
JRの普通列車と快速列車であれば、一日乗り放題。
それが5回分ついて、11,850円。
うまく乗り継げば、朝いちで東京を出発すると
北は青森、南は福岡まで辿りつけるとか。
学生をイメージした「青春」と、
その象徴的な年齢「18」を掛け合わせたのが名前の由来だが、
何歳であっても使えるのがいいところ。
そう、青春に年齢制限はない。
きっぷ片手に、ちょっと冒険してみる夏もいいかもしれない。
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