TexasEagle
片思い③「苺をつぶしながら」田辺聖子
片思い小説の名作と謳われる、田辺聖子の三部作。
三作目は、『苺をつぶしながら』。
片思いした独身時代、
片思いされた夫婦時代を経て、独り身となった、主人公の乃里子。
行きついたのは、友達としての男関係だった。
生活力の強そうな男って、
私にはごくたより甲斐がありそうに思われる。
しかし、それもいま、この一瞬だけの感動だと、私は知ってる。
そして友情なんてのは、一瞬をつなぎ合わせてりゃいいのだ。
この三部作を読みながら、
自分は今どこのステージにいるのだろう、
そんなことを考えてみるのも一興だ。