Jimmy Walker
走る③ 村上春樹
作家村上春樹には旅先におけるひとつの習慣がある。
それは走ること。
ローマ、ハンブルグ、ホノルル、ボストン、ミコノス島。
ランニングウェアに着替え、ジョギングシューズを履き、
行く先々の町を彼は走る。
村上春樹は言う。
旅に出て、その町を走るのは楽しい。
時速10キロ前後というのは風景を見るには
理想的な速度だろうと僕は思う。
それぞれの町にはそれぞれの空気があり、
それぞれの走り心地がある。
僕はそういう町の表情を眺めながら
のんびりと走るのが好きなのだ。