ノーベル賞 ゲルティー・コリ
アメリカ女性初のノーベル賞受賞者、ゲルティー・コリ。
彼女は1947年、筋肉のエネルギー代謝におけるグリコーゲン消費の発見により、
夫とともにノーベル生理学・医学賞を受賞した。
ゲルティーは聡明で快活で、完璧主義だった。
ある日、ドイツの雑誌に重要な発見を記す記事が出たと聞き、
大学院生を図書館まで走らせた。
コピー機のなかった時代。
その大学院生は気を利かせ、記事を英訳して書き写し、持ち帰った。
ところがゲルティーは、「細かいニュアンスが知りたいから」と
ドイツ語のまま書き写すようにと依頼。
大学院生は再び図書館へと向かうことになってしまった。
厳しくも感じられるゲルティーだが、
その情熱がノーベル賞受賞へと導いたに違いない。