はとバスのお話⑤ / はとバスと箱根
箱根の山は、天下の険。
その山に苦しめられたのは、
箱根駅伝のランナーだけではなかった。
創業当時、はとバスの運転士たちの間で
最大の難所とされた場所、それが、箱根。
未舗装の凸凹道で、バスはすぐにパンクや
オーバーヒートを起こした。
箱根行きの前日は、運転士も本社へ泊まり込み、
整備士たちと一緒に車両整備にあたった。
ツアー当日は、整備士たちに見送られ、
さながら戦地へ向かう兵士のような
面持ちで出発したのだという。
ツアーをつくってきた苦労の歴史を知るのも、面白い。