恋文のいろいろ。 〜坂本龍馬〜
まことにおもしろき女
これは、坂本龍馬が、自分の姉である坂本乙女へ宛てた手紙の中で
自分の妻であるおりょうのことを紹介したときの言葉だ。
筆まめで知られる龍馬は、
残っているだけでも130通もの手紙を出していたとされる。
今でも、彼を題材にしたドラマや映画でも、
やたらと手紙を書くシーンが多いように思う。
そのときの時勢から人間関係、
金品の貸し借りなど、
なにからなにまで、詳細に書き記していて、
中には3メートルにも及ぶ長文の手紙もあったとか。
妻のおりょうにも多くの手紙を出しているが、
その手紙は、おりょうの死後、
遺言によりすべて処分されたと言われている。
龍馬の愛情が、文字から、文章から、伝わってしまう恋文を、
彼女は、誰にも見せず、独り占めしたかったのかもしれない。