中岑 范姜
トイレの神様~
外国人からすると、
日本人のトイレへの思い入れは
驚きでしかないらしい。
中国のある新聞は、
日本人のトイレへのこだわりはもはや「文化」であり、
日本においてトイレは「神格化」されている、と報じた。
そういえば、「トイレの神様」なんて歌もあった。
忙しい日常のなかで、
完全にひとりになれるのがトイレ。
神様に少し近づける場所、なのかもしれない。
中岑 范姜
トイレの神様~
外国人からすると、
日本人のトイレへの思い入れは
驚きでしかないらしい。
中国のある新聞は、
日本人のトイレへのこだわりはもはや「文化」であり、
日本においてトイレは「神格化」されている、と報じた。
そういえば、「トイレの神様」なんて歌もあった。
忙しい日常のなかで、
完全にひとりになれるのがトイレ。
神様に少し近づける場所、なのかもしれない。
本屋でトイレ~
本屋に入ると、
妙にトイレに行きたくなる。
そんな経験はないだろうか。
ある調査によれば、
約5割の人が経験しているらしい。
実はこの現象、名前がついている。
その名も、「青木まりこ現象」。
かつて、この事実を雑誌に投書した女性の名前だそうだ。
「マリコ・アオキ・フェノメノン」として、
海外でも報じられた。
あ、トイレに行きたくなったら、ゴメンナサイ。
Staff Sgt. Alexander Cedillo
トイレをすべての人に~
トイレがある生活はあたりまえ。
しかし、ユニセフによれば、
いまでも地球上の3人に1人は、
トイレがない生活を送っている。
そんな状況を変えるかもしれない発明がある。
簡易トイレ「SaTo」(サトー)。
Safe Toiletの頭文字を取ったこのトイレは、
簡単に設置できて、わずかな水で清潔に保てて、
そしてなにより、安い。
5ドル以下で購入できるそうだ。
トイレメーカーの技術者は語る。
人間は、みんなトイレを持つ権利がある
今日も世界のどこかで、
トイレに情熱を注ぐ人がいる。
ミスター・トイレ~
世界遺産の街、韓国・水原(スウォン)に、
世界初の「トイレ博物館」がある。
シム・ジェドク 元スウォン市長の自宅を改築した建物で、
なんと洋式便器の形をしている。
シムさんは韓国トイレ協会と世界トイレ協会を設立。
2009年に亡くなるまで、世界中の公衆トイレの整備に力を尽くし、
「ミスタートイレ」と呼ばれた。
彼は、なぜそこまでトイレに入れ込んだのか?
生前、こう語っている。
いまも26億人がトイレなしに生活し
年間200万人が汚れた水が原因の病で亡くなる。
トイレは人類の命を守る聖なる場なのだ
世界トイレ協会は彼の遺志を受け継ぎ、
いまも恵まれない地域にトイレを建設している。
世界一有名なトイレ~
歴史を変えたトイレがある。
1917年、アーティストのマルセル・デュシャンが発表した「泉」は
男性用の便器にサインを書いただけという、
前代未聞の作品だった。
これは芸術なのか、悪ふざけなのか。
そもそも、芸術とは何か。
「泉」は大きな論争を呼び、
現代アートの歴史を変えたと言われる。
・・・実はこのトイレ、現在来日している。
東京・国立美術館で明日まで開催中の展覧会に
レプリカが出品されているのだ。
明日は日曜日、世界一有名なトイレと向き合ってみるのはいかが?
デンマークの現金廃止
北欧・デンマークの通貨の名前をご存知だろうか。
デンマーク・クローネと言う。
クローネとは、王冠という意味だ。
このデンマーク・クローネ。
実はもう、ほとんど作られていない。
電子決済が広く普及したデンマークは、
政府が「2030年までの現金廃止」を宣言。
コインや紙幣の製造を、
ほとんどやめてしまったのだ。
デンマークの人々が暮らす、
現金がない世界。
日本ではまだ想像しにくいが、
そのうちご祝儀やお年玉も、ピッ!で済む時代が来るのだろうか。
「わたしからの気持ちです」「ピッ!」
hannaka
スウェーデンの土曜日のお菓子
北欧・スウェーデンには、
ローダグスゴディス(lördagsgodis)という習慣がある。
直訳すると、「土曜日のお菓子」。
これ、平日はお菓子を我慢して、
土曜日だけは好きなだけ食べてもよい、というもの。
実際、土曜日のスウェーデンのスーパーには、
嬉しそうにお菓子を袋詰めしている子どもたちの姿を、たくさん見かける。
この、土曜日のスウェーデンのお菓子売り場。
よくよく見ると、ときどき大人も混ざっている。
それもそのはず、スウェーデン人はお菓子が大好き。
世界一お菓子を食べる国民なのだ。
さて、今日は土曜日。
あなたもローダグスゴディスしてみませんか?
エストニアのデジタル・ノマド・ビザ
いつか、海外で暮らし、働いてみたい。
そう思う人は少なくないだろう。
しかし、その願いを叶えるには「ビザ」が必要で、
ほとんどの場合、なかなか自由にはいかない。
北欧・バルト三国のひとつ、エストニアは、
先日画期的な構想を発表した。
その名も、デジタル・ノマド・ビザ。
デジタル機器を使って場所を選ばず仕事をする人が、
365日、エストニアを旅しながら働けるビザだ。
しかも、90日間であれば、EU圏内も移動できる。
この取り組みのスローガンが素晴らしい。
あなたが幸せな場所で働こう
デジタル・ノマドしている人も、毎日同じところで働く人も、
大切なことは同じ。
あなたが働いているのは、幸せな場所ですか?
ノルウェーのコーセリ
北欧・ノルウェーの冬は長い。
日本はもう春めいて、桜も咲き始める時期だが、
ノルウェーはいまもまだ氷点下の日々だ。
そんな厳しい冬のあいだ、
ノルウェーの人々は多くの時間を自宅で過ごす。
中心にあるのは、大きな薪ストーブ。
揺れる炎に家族が集まって、みんなで会話を楽しむ。
ノルウェーには「コーセリ(Koselig)」という単語がある。
寒い冬を暖かく快適な家でゆったりと過ごす、というニュアンスだが、
日本語にはぴったり言い当てる言葉がない。
「心地よい」とか「気持ちよくいられる」が近いだろうか。
ノルウェーでは、とてもコーセリなおうちね、とか
彼はコーセリな人だ、のように使われる。
実にノルウェーらしい、ぬくぬくとした言葉だ。
今日は土曜日。明日もお休みの方が多いだろう。
今夜はゆっくり、コーセリな時間を過ごしては。
Olli Sulopuisto
フィンランドのコーヒー休憩
北欧・フィンランド。今年1月のセンター試験で、
「ムーミンの出身地」として話題になったこの国は、
実は「世界一コーヒーを飲む国」としても知られている。
浅煎りで、少し酸味があるのがフィンランドのコーヒー。
フィンランドの水は軟水で、それには浅い焙煎が合うのだそうだ。
平均すると、ひとりあたり3〜4杯ものコーヒーを1日に飲む。
フィンランドの人々は、職場や学校での休憩のことを、
カハヴィダウコ(kahvitauko)と呼ぶ。
直訳すると、「コーヒー休憩」。
コーヒーを飲もうが飲まなかろうが、
休憩とはコーヒーなのだ!という言い切りが面白い。
でも、そういえばわたしたちも、一息いれることを
「お茶する」なんて呼んでいるのだった。
Copyright ©2009 Vision All Rights Reserved.