中村組・三國菜恵

三國菜恵 11年11月20日放送



言葉のはじまり/城戸四郎

映画会社「松竹」の元社長・城戸四郎(きどしろう)。
小津安二郎や山田洋二らを映画界におくりだした彼は、
まさに映画の黄金時代を築きあげた、名プロデューサー。
いわゆる、先見の明がある人物だった。

1928年、城戸はアメリカへ渡り
「トーキー」をはじめとするたくさんの映画を目にする。
そのとき、こんなことを思ったという。

これからの女優は顔だけではなく、
からだ全体のプロポーションがよくなくてはいけない。
なかでも脚がポイントだ。

城戸は帰国後、女優のオーディションを開催。
こんなことばで呼びかけた。

“脚線美女優”募集。

“脚線美”ということばがこのとき生まれた。
ミニスカートブームが起こる、はるか30年も前に
城戸は「女性の新しい魅力」について見ぬいていた。

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三國菜恵 11年10月2日放送



ガンディーとキリスト教徒の人

自分とまったくちがう信念の人を
友だちに持つことはできるだろうか。

ヒンドゥ教徒だったガンディーは、
キリスト教徒の人とも交流をもっていた。
彼らがすすめる本を、つぎつぎと読み、
礼拝にもいっしょに参加していた。

そんなある日、
熱心なガンディーに彼らは言った。
君もキリスト教徒になりなよ、と。

けれども、ガンディーは自分を見つめた結果、
その誘いを断ってしまった。
そのときのことを、彼はこう振り返る。

彼らがわたしの心のなかに
宗教的な探究心を目覚めさせてくれたことは、
一生の恩として忘れることができない。
わたしはつねに、彼らとの交流を思い出すだろう。



ガンディーと一冊の本

なにかどうしようもなく助けがほしいときに
「神様」の名前を呼んでしまったこと、ありませんか。

ガンディーも、神のありかについて
考えつづけたひとだった。
そして彼はあるとき、運命を変える一冊に出会う。
その本は、こんなタイトルだった。

『神の国は汝自身のうちにあり』

あなたを救うものはきっと、あなた自身のなかにある。



ガンディーと手紙

ガンディーは18歳のときイギリスに留学していた。
そこで出会ったある人に、
ガンディーはとにかくお世話になる。
日々の食事から、友だち探し、そして、女の子の紹介まで。

しかし、実はこのときガンディーには妻がいた。
「勉学にはげむ留学生に恋人がいるはずない」と思われていたので、
言い出せなかったのだ。

真面目なガンディーは
このことにたえられなくなり、
事実を明かそうと決めた。

彼がえらんだ手段は、手紙。
相手を傷つけないよう、
できるだけ誠実に伝えられるよう、
何度も、何度も書き直したという。

その手紙を受けとった人からは、こんな返事がきた。
「ウソのない手紙をもらってうれしい」

うまく伝えきれない気持ちは、
一言一句、ゆっくり、紙にしたためて伝えればいい。

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そのあとのニース 20110620-5

マティス美術館を出たあとのわたしたちのことを
ダイジェストでお伝えします。


  美術館の外の高い岩の上に少年たちが乗っていた


         バスに乗って海のほうへ


               海!


               犬!


          絵に描いたような南仏


  セックスアンドザシティみたいなレディたちがいた


    大仏みたいなオブジェが空を支配する市内


        歩きつかれてビールを飲んだ


   帰り、カンヌと反対方向の電車に乗ってしまった


             山しかない


無事カンヌ方面のに乗れたけれど、気が気じゃなかった

慣れないことをするのはたのしいです。
(ただし二人以上にかぎる、ですが)

この日はもう、帰ってすぐ寝ました。

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かっこいいなマティスって 20110620-4

美術館のなかは写真撮影禁止なので
観たものを、書ける範囲でお伝えしてみます。


          入口近くにあった花

なにがすごかったか①
作品との距離が近かった。

作品の前に
ここから先乗り出しちゃだめ
みたいな線もひいていなかったし、
気になるものは細部までじーっと寄って観ることができる。

監視員さんも
高い作品なんだから汚してくれるな、みたいな
ピリピリした感じがぜんぜん無かった。

全体的に「美術館」というよりは
マティスの「家」みたいな感じ。
(アトリエに置いてあった家具とかも展示されていた。

とにかく、ゆったりのんびり観られる。
その感じがとってもよかったです。

なにがすごかったか②
絵以外の作品がたくさんあった。

もちろんマティス=「画家」なのだけれど、
絵を描く以外のこともいっぱいやってたことがわかった。

たとえばこれ

マティスの描いた「海」なのですが、

これ以外にもシルクスクリーンで同じもの描くことにトライしてたり
布に刺しゅうすること(ハワイアンキルトみたいなこと)もやってみてたり
いろんな領域をかじっていたのが、すごいなあと。

後日、ピカソ美術館にも行く機会があったのだけれどピカソもそうで、
絵筆を持つ日もあれば、陶芸をする日もある、彫刻をする日もある。

(マティスは晩年、教会をまるまるひとつ
(手がけることまでしていたというからおどろきです。

あたらしいこと覚えるのって大変だし、
実際はじめてみるとおっくうになることもあると思うのですが、
この人たちはそうじゃなかったんだなあ。
エネルギッシュ。
思いついたことはぜんぶやる。

そんな風に見えて、
すごいなあ、かっこいいなあ
でもそういうことできてない自分は
なんかちょっとくやしいなあ
この人たちより若いのになあ
と、思ってしまいました。

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ニースに行くことにした 20110620-3

特別な理由があったわけではありませんが
ニースに行くことにしました。

電車に乗れればそれでいいなあと思ったのと、
モナコにも行けるらしいけれど国境越えるのがこわかったのと、
とはいえほどよく離れているところがよかったので、ニース。

海外慣れのまったくしていない二人なので
切符を買うにもひと苦労。
でも、駅の人にはキホン英語が通じたので
なんとか改札をくぐれました。


           電車がきーたぞー

「国鉄」と聞いていたので
なんというか、もっと、単線みたいなの想像してたんです。
でも二階建て。新幹線みたい。
カンヌは日本でいう「熱海」みたいなとこ、らしいので
これは「スーパービュー踊り子号」みたいなものなのかもなあと
言い聞かせていました。


             ニースの駅


             ニースの駅前

ぶじ到着。
カンヌから30~40分ぐらいかかった・・気がする(体感時間による)

ここからどこを目指すかといえば
マティス美術館!
南仏には美術館がたくさんあるのです。
(シャガール美術館もニースにあるのだとか)

むかし教科書で読んだ気がする情報を、
まさか自分の目で体感できる日がくるとは思わなかった。


        奥の豆粒がわたしたち二人

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ボーゼンと街歩き 20110620-2

所在ないわけです。負けたので。
とはいえ一日の残りはたっぷりあるわけで。
でも、とりあえずおなかはすくわけで。

気になってたカフェに来てみました。
これ、写真ではまったく伝えきれてないのですが
ものすごくかわいいカフェです。
きれいなムラサキ色でいろんな調度品がまとまっていて。


         シャンデリアもあったですよ

でも、注文しようと思ったら衝撃のひと言。
「飲み物は出せるけど、朝ごはんを出していないの。バケットぐらいしかないのよー・・」

なんという凡ミス。
来てみたかった憧れは満たせても
おなかが満たせなきゃイミがないぞ。

でも、フランスってゆるやかで
まわりのお店で買ったものを持ちこんで食べても
ぜんぜん怒られないんです。
なので、となりのお店でサンドウィッチを買ってみました。

長い・・!
これで、300~400円ぐらい。
フランスパンと言うだけあって
やっぱり、フランスはパンおいしいです。

そして、調子に乗ってマカロンも購入。

でかい・・
おばけマカロンです。
甘いものは別腹!と言いますが
さすがに一部、後日に持ちこしました。

血糖値はあがったし、
さすがにちょっと元気になったけど
モヤモヤはとれず・・

二人して口を開いたら、気持ちは一致してました。

「とりあえず、今日はここにはいたくない」

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結果発表 20110620-1

20日AM10:00。 いよいよ


             結果発表ー!

プレス審査のお部屋にみんな集められ、
審査委員長からひとこと。
「君たちは実にすばらしい」
「あの短い時間で?ほんとにアメージングだ!」
「僕たちもとても刺激をもらったよ」
みたいなことをおっしゃっていた(と、思う・・)

そしてすぐさま発表。

BRONZE!

“Donate today to help them find clean, affordable water.”
(すぐに寄付を。彼らがきれいな水を手に入れやすくなるように)
手書きのイラスト風のビジュアルが目をひく。

SILVER!

“If humans are 65% water, Africans are just 35% human. ”
(人間の65%が水であるなら、アフリカ人は35%しか人間たりえていない)
これはコピー勝ち。メッセージに発見がある作品。

GOLD!

“Our pumps make water more than water. ”
(わたしたちの井戸はアフリカに水をもたらすけど、それ以上のものも与えている)
「水(=H2O)から広がるいい影響」を化学式のように描いていくというアイデア。
アフリカの現状のこともちゃんと伝えているし、ビジュアルもきれい。なんともクレバーな印象。

なかったね 日本・・

現在時刻 AM11:00
この残りながい一日を、どうしてくれよう

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三國菜恵 11年8月14日放送



前を向く言葉/仁木ふみ子

1964年。
戦争がおわり、少し落ち着きをとりもどした日本では
教育に対する新しい試みがはじまっていた。

大分県立別府青山高校。
受験を目的とする進学校で、しかも女子校だった。

何もかもが真新しいこの学校に赴任してきたのが、
教員・仁木ふみ子。

スターターメンバーとして
一から学校を「つくる」権利をあたえられた彼女は、
これから入ってくる一期生に向けて、
入学式のしおりに、こんな言葉を添えた。

教えるとは希望を語ること、
学ぶとは誠実を胸にきざむこと

学校の「これから」を
たしかに指し示している言葉だった。

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前を向く言葉/タモリ

前を向いて、明るくいこう。
それはとても正しいけれど、
そう思ってもいられないときだって、人間にはある。

誰もが知っている名司会者・タモリも
そう思うところがあったのか、こんな言葉を残している。

前を向いて歩いてたって、つまんないよ。
後ろを振り返ったほうが「あれが楽しかった」って楽しいよ。

要するに、その人らしいことが大事なのかもしれない。



前を向く言葉/チャールズ

ノーベル賞、受賞数学者
ジョン・ナッシュ。
彼の名言にこんな言葉がある。

 数学は正確さにかけては芸術だ

しかし、人を好きになる気持ちは数学とは無縁のものだった。
彼は自分の愛する女性が本当に自分を好きかどうか
確かめるのがこわくて思い悩んだ。

そんな彼に、友人・チャールズは
こんな言葉をかける。

人生に確かなことなんてない、
それだけが確かなことなんだ。

友人のその言葉には
彼が信じるに足りる確からしさがあったらしい。
自分の言葉で彼女の気持ちを確かめた彼は、ぶじ、結婚。

数字はもともと確かなものだが
人を信じることは
自分のなかに確かなものをつくることだと思う。

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薔薇がなくちゃ生きていけない 20110619-2

コンペの提出が全部終わったのは20時半ぐらい。

わたしたち含むのんびり組の人たちの
プリント出力に時間がかかったので、
少し時間がおしました。

事務局のひとたちはとてもやさしく、
最後のメール提出のところまできちんと見守ってくれ、
「たのしくつくれたかい?」「二人とも満足しているかい?」と聞いてくれたので

「イエース!」

ほんとはとってもたいへんだったけど、
二人でひとつのことをやりきったというのは
やっぱりね、気持ちよかったのです。

で!

やっと ごはん!

じゃなくて、

ビール!!

おいしかった・・

お店の人が気をきかせて
「ふつうのビアー?コロナもあるよ」
と言ってくれたのですが、
ものすごくふつうのが飲みたかったのでそっちにしました。
(基本的に、フランスはハイネケンが主流?ぽかったです)

ちなみに、バックをみていただくと
わかると思うのですが明るいんです。
これで夜の・・21時とかそのくらいです。

ごはんもとてもおいしかった。
ユーちゃんがその感想を
「味がいいね」と言っていて、
若者にしてはしぶい言葉を使うなあというのが
とってもツボでした。

さて。
量をこころえた今回は、ちゃんと完食。
そのタイミングをみはからってお店の人が

なんと バラをくれた・・

「来てくれてありがとうマドモワゼルたち」
「カンヌをたのしんでいってね」

ですって・・

フランス・・!

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