大友美有紀

大友美有紀 19年4月7日放送



作家とアパート 太宰治

進学を機に、新たな土地で
暮らし始める人もいるでしょう。
憧れの人ゆかりに地に住みたい、
そんな気持ちありませんか。

芸人で作家の又吉直樹が、
最初に住んだ三鷹のアパートは、
実は太宰治の自宅跡に建てられた
アパートだった。
憧れの人が住んだ場所に
住んでいたことに驚いたそうです。

太宰治は、東京に出てきて、
五反田、杉並、千葉など転々とします。
群馬や三島に出奔することもあり、
その度に、友人や親族に探し出されて、
連れ戻される。最終的に住んだのが三鷹だった。

太宰が最後に住んだ家と、
太宰に憧れる又吉が最初に住んだ家。

偶然?いや運命かもしれません。

topへ

大友美有紀 19年4月7日放送



作家とアパート 森茉莉

さて、新年度です。
もし、引っ越すとしたら、
あなたはどんな家に住みたいですか?

作家・森茉莉は40歳でアパート暮らしを始めた。
作家、森鴎外の娘で、
子どものころは女中さんがいるような贅沢な暮らし。
16歳で結婚し、ヨーロッパに渡り、20歳で帰国。
その後、離婚。実家に戻るが、弟の結婚を機に家を出る。
生涯、家を持つことはなかった。

茉莉にとって現実は厳しいものだった。
仮の住まいで自分の世界をつくりあげることによって、
リアルと距離を置こうとしたのかもしれない。
それが彼女の幸せだった。

どう暮らすかは、
どう生きるかにつながるもの。
自分の暮らしたいように暮らせるといいですね。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送


Istvan
「耳の日」  今日は何の日?

ラジオをお聴きの皆さん。
今日は3月3日、ひなまつり、でもあり
「耳の日」でもあります。

3と3、ミとミで耳。
わかりやすい語呂合わせですよね。
だから日本だけのものかと思ったら、違うのです。
WHO、国際保健機構でも、
3月3日を「国際耳の日」、
インターナショナルイヤーケアデーと
定めているのです。

それはなぜか。
電話を発明したグラハム・ベルの誕生日だからです。
ベルは聴覚障がい者に発語を教える教師でもありました。
なんという偶然でしょう。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送



「耳の日」  グラハム・ベル

今日、3月3日は、
電話の発明者、グラハム・ベルの誕生日。
グラハム・ベルの祖父は、
ロンドンの「発音不全矯正師」、
今で言う言語療法士でした。

そしてベルの父は祖父の助手であり、
「視話法」を考案した人物。
発音するときの口の開け方や、
舌の位置などを図にし、
聴覚に障がいのある人が発音を覚える方法です。

グラハム・ベルは幼い頃から、
音声について学び、視話法を習得し、
父の代わりに発声を教えることもあったのです。
だから、彼の誕生日、3月3日が、
国際耳の日になりました。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送



「耳の日」  音の振動

今日、3月3日は、耳の日。
WHOも国際耳の日として制定しています。
それは、グラハム・ベルの誕生日だから。

ベルは電話の発明者として知られていますが、
聴覚障がい者の教育者でもありました。
ベルの父は発音矯正師で、発音したときの口の開け方や
舌の位置などを図にし、体系化した「視話法」を考案した人物。
母は、重度の難聴で、けれども優秀なピアニストでもあった人。
補聴器の送話口をピアノの共鳴板に差し込み、
自分の演奏を聴きながらピアノを弾いたのです。
ベルは、母に話しかける時、
額に唇をつけて小さな声を出して
言葉を直接伝えていました。

ベルは、音が出る仕組み、音が空気を震わせて伝わることを、
幼い頃から肌で感じ、知っていたのです。
ろう学校で発声を教えながらベルは、
音が振動する形が見えるようになれば、
生徒たちが同じ音を再現する手助けになると考えました。
そういった器具を作ろう、
その試行錯誤が、やがて電話の発明につながりました。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送



「耳の日」  グラハム・ベルとヘレン・ケラー

3月3日は、「みみのひ」。
国際的にも「耳の日」、
インターナショナルイヤーケアデーです。
今日が、グラハム・ベルの誕生日だから。

ベルは電話を発明しましたが、
耳の不自由な人に発語を教える教師でもありました。
生徒のために音の振動が見える器具を開発しようとして、
それがやがて電話の発明につながります。
それでもベルは、職業を聞かれると
「聴覚障がい者の教師」と答えたそうです。
ある時、新聞編集者で元南軍将校のアーサー・H・ケラーという
人物が娘を連れてベルを訪ねてきます。
娘のヘレンは、赤ん坊の頃の病気で視力と聴力を
奪われていました。
ベルはアーサーにボストンの盲学校を紹介しました。
ヘレン・ケラーは、ベルとの出会いによって、
暗闇から光に通じる扉にたどりついたのです。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送



「耳の日」  補聴器

3月3日は「耳の日」。
各地で耳の相談会が開かれています。
ラジオをお聴きの皆さん。
私の声は届いているでしょうか。
聞こえにくい人にとって、
補聴器はたいせつなもの。

最近の補聴器は、
360度、周りの音を立体的に聞き取れたり、
大勢の声の中から一人の声を聞き分けられる、
高性能なものが増えているようです。

補聴器、眼鏡店で売っていることもありますよね。
歳を重ね、見えにくくなった人が訪れる場所でもあるから。
眼鏡と補聴器を一緒に売っているのは、日本だけだとか。
補聴器、いかにも老人用、という呼び方を
イヤーサポーターと呼ぶショップもあります。
高齢化社会をポジティブにするサポーターが増えるといいですね。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送


iyoupapa
「耳の日」  イヤマフ

3月3日は、耳の日。
今年の2月の東京は、暖かかったですね。
寒くなくて嬉しいけれど、
寒くない冬は少し物足りない。
冬の朝、耳が痛くなるほどの寒さ、
経験したことありませんか。
そんな時につけたくなるイヤマフ。
日本が開発したものだと知っていましたか。

それは、アクセルミミという商品。
1980年に誕生しました。
プラスチックのヘッドフォンのようなものの
耳あて部分にマフをつけたシンプルなもの。
東京で生まれました。

寒さから耳を守るアイテムだから、
寒い国で昔から使われていたものかと思っていた。

今年で誕生39年。
意外とお若かったんですね。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送



「耳の日」  馬の耳に念仏と馬耳東風

今日は3月3日。耳の日。
「耳」がつくことわざは数多くあります。
耳にタコができる。
寝耳に水。
耳が痛い、という表現もありますね。

馬の耳に念仏と馬耳東風。
両方とも「馬」と「耳」が出てくることわざです。
両方とも、いくら言っても聞き入れない、という言葉ですが、
そのニュアンスは少し違います。

馬の耳に念仏は、ご利益のある念仏のようないい話をしても無駄。
意味をわかってくれない、ちゃんと理解してくれないといったニュアンス。
馬耳東風は、意見や忠告を聞き流して、心にも留めないこと。
どちらかというと、我が道を行く。他の意見はおかまいなし。

こんなことわざに登場させられて、馬も寝耳に水でしょう。

topへ

大友美有紀 19年3月3日放送



「耳の日」  福耳

今日は3月3日、耳の日。
耳たぶが大きいのは福耳。
お金持ちになる、幸運に恵まれると言われていますよね。
七福神の福禄寿、福をもたらす仙人の耳が由来のようですが、
布袋さま、恵比寿さま、大黒天も大きな耳をしています。
どのくらい大きな耳たぶを、福耳、というのでしょう。
人相学では、
まず耳たぶが、ふっくらと厚いこと、
そしてたれ下がっていること。
まっすぐにたれさがらずに、
前の方にくの字に曲がっている耳も良いとされています。
曲がったところに米粒が乗るぐらいがいいようです。

あと少しで、耳の日も終わり。
あなたの耳に米粒が乗るかどうか、
たしかめてはいかがでしょうか。

topへ


login