「泉鏡花」潔癖性
今日は、小説家・泉鏡花の誕生日。
鏡花は30歳の頃、赤痢にかかってしまった。
そのせいで、刺身のような
生ものは見たくもない。
酒もグツグツと煮立てて飲む。
アンパンは表、ウラ、ヨコ、すべて
火で炙ってから食べる。
とにかくばい菌が怖い。
関東大震災のときには麹町の自宅で被災した。
食料を買うために店にいくが
魚の総菜にハエがたかっているのを見て
帰って来てしまう。
震災時は外で用も足せないほどだった。
それでも10日後には体験記「露宿」を執筆した。
それは単なる被災談ではなく随筆として成立している。
潔癖性だが作家としては完璧だったのだ。