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建築家たち 丹下健三
世界のTANGE。丹下健三。
世界のモダニズム建築家たちと同列に評価された建築家。
代々木競技場では、鉄骨とケーブルを用いた
吊り構造を世界で初めて実現した。
構造研究家の考えをあえて否定した、
より高度な形態原理の発明への挑戦だった。
その一方で、プロデューサーとしても優れていた。
大阪万国博覧会の基幹施設を任された時、
菊竹清訓(きくたけきよのり)、磯崎新、黒川紀章など
ひと世代下の建築家たちと議論を重ね、
岡本太郎という異才と格闘しつつ、お祭り広場を作り上げた。
WILLという言葉には意思という意味のほかに
遺言という意味がある。
先生が残された数々の建築はWILL/遺言になるだろう。
そしてもう一つの意味、建築を構築しようとする意思。
それを忘れてはいけない。
磯崎新の弔辞である。
丹下のWILLは日本のそこかしこに残されている。