「アンデルセンとディケンズ」さらなる賞賛
1857年夏、イングランドの作家ディケンズの田舎の別荘に
デンマークの童話作家アンデルセンがひと月以上も滞在していた。
その日々のことをアンデルセンは、
「1857年夏のチャールズ・ディケンズ訪問」と題し新聞に掲載した。
当時の感動をアンデルセンはコペンハーゲンの新聞編集者への
手紙の中でも綴っている。
私はディケンズの家族の中で暮らす幸運に恵まれました。
彼はいつもいつも変わることなく、生気にあふれ、快活で
暖かい心の持ち主でした。誰でも即座に彼を絶対的に信頼します。
ディケンズのあらゆる作品の中から、
最も良いものを取り出して、それで一人の人間像を作れば、
チャールズ・ディケンズの本当の肖像が出来上がります。
イングランドを去ってからのアンデルセンは、
すっかり意気消沈してしまっていた。