大友美有紀

大友美有紀 20年2月2日放送



「世界湿地の日」湿地とは何か

今日は「世界湿地の日」。
1971年2月2日にラムサール条約が制定されたのです。

ラムサール条約は、 湿地に関する条約です。
ラムサール条約が定義する湿地とは、
天然のもの、人工のもの、
永続的なもの、一時的なものかどうかは問わず、
水が滞っていても流れていてもかまわず、
淡水、汽水、海水かも問いません。
沼沢地(しょうたくち)、湿原、泥炭地または水域のこと。
低潮時の水深が6メートルを超えない海域も含みます。

湿原、湖沼(こしょう)、ダム湖、河川、ため池、水が湧く場所、
水田、遊水池、地下水系、塩性湿地、マングローブ林、干潟、
藻場(もば)、サンゴ礁。すべて「湿地」に含まれます。
その範囲のなんと広いこと。
いまあなたが思い浮かべている水辺の風景も「湿地」かもしれません。
人間が生活するための貴重な資源、湿地。
どこかへ出かける時、「湿地」の視点で景色を眺めてみる。
そんな楽しみ方、いかがでしょうか。

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大友美有紀 20年2月2日放送



「世界湿地の日」日本の湿地

今日は「世界湿地の日」。
19971年、2月2日にラムサール条約が制定されました。

日本で最初に「ラムサール条約湿地」に
登録されたのは、釧路湿原。
北海道の東部、釧路市の北に広がる日本最大の湿原です。
その広さ1万8千ヘクタール。
東京ドーム約3800個分。
一時は開発の危機にも見舞われましたが、
ラムサール条約湿地に登録することで、
その自然環境は守られました。
今では国立公園の一部。
一年中タンチョウが暮らす場所になりました。

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大友美有紀 20年2月2日放送


Bergmann
「世界湿地の日」尾瀬

1971年、2月2日にラムサール条約が制定されました。
だから、今日は「世界湿地の日」。

日本ではラムサール条約湿地が50以上も登録されています。
「湿地」といえば誰もが思い浮かべる、
「尾瀬」も条約湿地のひとつです 。
本州最大の高層湿原。
1987年に尾瀬国立公園に指定されました。
湿原の中の木道を歩く映像をご覧になった方も多いでしょう。
57キロにも及ぶ木道は、歩く人のものではなく、
湿原の生態系を守るためのもの。
繊細な自然は、壊れやすい。
尾瀬は、美しさをもって、大切なことを教えてくれます。

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大友美有紀 20年2月2日放送


© 国土画像情報
「世界湿地の日」葛西海浜公園

今日は「世界湿地の日」。
19971年、2月2日にラムサール条約が制定されました。

ラムサール条約は、湿地に関する条約。
国際的に重要な湿地を登録して保全活動を行います。
東京の葛西海浜公園も条約湿地のひとつ。
意外ですよね。
東京湾にわずかに残された干潟を守るために
U字型の導流堤を設置して、
2つの「なぎさ」の人工海浜を造りました。
その渚と干潟が条約湿地として登録されています。

磯遊びができる、バーベキューもできる、野鳥観察もできる。
東京駅から電車で約15分、そこから歩いて11分。
都会と自然が共生するモデルケースとして、
国際的に重要な「湿地」とされています。

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大友美有紀 20年2月2日放送


そらみみ
「世界湿地の日」秋吉台地下水系

1971年2月2日ラムサール条約が制定されました。
それを記念して、今日は「世界湿地の日」。

ラムサール条約に登録されている日本の湿地は50以上。
その「湿地」の概念は幅広く、
山口県・秋吉台の地下水系も条約湿地に登録されています。
日本最大級のカルスト台地。
国定公園でもあり、特別天然記念物でもある場所。
鍾乳洞もあり、洞窟性動物や水棲貝類などが、数多く生息しています。
コウモリは6種類、2万頭以上が確認されたとか。
ここにしかない生態系に出会える「湿地」です。

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大友美有紀 20年2月2日放送


Bakkai
「世界湿地の日」琵琶湖

今日は「世界湿地の日」。
1971年2月2日ラムサール条約が制定され、
それを記念しています。

日本最大の淡水湖といえば、琵琶湖ですよね。
ここも、ラムサール条約の登録湿地です。

400万年前にできたと言われている湖。
約600種の動物、約500種の植物が生息。
固有種も多い。
冬には4万羽を超える水鳥たちが飛来する。
スケールの大きな「湿地」です。

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大友美有紀 20年1月5日放送


Massimo Catarinella
シャンデリア 語源

シャンデリア。
照明器具の一つなのに、
豊かさと、豪華さを感じる言葉。
シャンデリアの語源は、
ラテン語のシャンデルと言われている。
輝く、明るくするという意味だ。
ローマ時代に
広い部屋をまんべんなく照らすため、
多数のロウソクやランプが灯せる燭台を、
天井から吊り下げた。
それが原型だという。

今のようにきらびやかな
照明器具になったのは、
ガラス工芸が発達したから。

さて、今年は、
明るく照らされる年になるだろうか。

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大友美有紀 20年1月5日放送



シャンデリア 舞台のシャンデリア

シャンデリア。
原型は「吊り燭台」。
広間や聖堂全体を照らすための
照明器具だった。

ロウソクや獣脂が使われていた時代には、
芯が煤けてしまうと、火が消えてしまうことがあった。
そのため「芯を切る」仕事が存在した。
たとえば、劇場で上演中の舞台でも、
その作業が発生する。
灯火係は上演中の舞台に上がっていき、
堂々とランプの芯切りを行なった。
観客は、それも劇の一部と考え、
「ロウソクの芯切り番=ムシュール」は
誰もが見たがる人気者だったらしい。
ムシュールが手際よく仕事をすますと、
拍手喝采を浴びたという。

シャンデリアは、
非日常を演出する
不思議な魅力がある。

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大友美有紀 20年1月5日放送


Andrea Kirkby
シャンデリア デザイン

シャンデリア。
そのデザインは、ヨーロッパの文明や
生活様式の変化とともに発展してきた。
11世紀の初め頃は、車輪状の燭台にロウソクを並べて
天井から吊り下げるスタイル。
ロマネスク建築の教会によく使われていたことから、
ロマネスク様式と呼ばれている。
その後、ゴシック様式やルネッサンス様式と発展していく。

ガラスや水晶のかけらが飾られるようになったのは、
17世紀後半だったという。
ヴェルサイユ宮殿の鏡の間には、
クリスタルのシャンデリアが3列で吊り下げられている。
私たちが「シャンデリア」と聞いて思い浮かべるのは、
そういった煌めくデザインのものだろう。
フランスのクリスタルメーカー、バカラ社は
1764年、国王ルイ15世の認可を受けて誕生した。
1855年のパリ万博では、140灯のシャンデリアを披露している。

クリスタルの装飾が揺らぐ「シャンデリア」のイメージは、
ここから始まったのかもしれない。

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大友美有紀 20年1月5日放送



シャンデリア 迎賓館

ヴェルサイユ宮殿のように、
煌めくシャンデリアが並ぶ場所が日本にもある。
迎賓館赤坂離宮。
日本で唯一のネオ・バロック様式の宮殿建築物。
「朝日の間」、「彩鸞(さいらん)の間」、「花鳥の間」。
いくつもの広間がシャンデリアで照らされている。
なかでも「羽衣の間」のシャンデリアは、
クリスタルガラスをメインに約7000のパーツを
組み合わせたもので、とても大きく豪華。

シャンデリアをきかっけに、
迎賓館に行くのもいいかもしれない。

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