厚焼玉子 18年7月21日放送
立命館大学アート・リサーチセンター所蔵
日本三景 林 鵞峰
江戸時代のはじめ、
日本全国を旅した儒学者林鵞峰(がほう)が
自らの著書に卓越した日本の三つの景観として
松島、天橋立、厳島を紹介した。
これが日本三景のはじまりである。
東北、近畿、中国に散らばる日本三景は
一見共通点がないように思えるが、
これをめぐる人は、太平洋、日本海、瀬戸内海の
三つの海を旅することになり、
日本が海に囲まれた島国であることを認識する。
日本三景は三つの海を代表する景色でもあるのだ。
林鵞峰は1618年7月21日に生まれ、
その日が日本三景の記念日になった。
厚焼玉子 18年7月21日放送
けびぃ
日本三景 雪雪花
三種なら雪・月・花。
四種あれば花鳥風月。
いずれも日本の風景に彩りを添える風物だが、
日本三景を雪月花に当てはめ他のはどこの風流人だろう。
それによると、雪は天橋立。
8000本の松の木々が雪化粧をした天橋立は
幻の景色とされている。
月は松島。
もともと松島は月の名所だった。
そして、花は厳島。
実は花ではなく花に見立てた紅葉だが
色づく秋の山を背景にした厳島神社の美しさは
必見だそうだ。
美しい風景があり、季節がある。
日本はいい国だ。
今日は日本三景の記念日。
原央海 18年7月15日放送
calafellvalo
世界のお祭り サン・フェルミン
スペインの牛追い祭り「サン・フェルミン」。
怒れる猛牛とともに街中の石畳を走る、超危険なお祭りだ。
ゴールまでの距離は、約850メートル。
午前8時、ヒト対牛のかけっこが始まる。
毎年7月に開催されるこのお祭り、
実は、18歳以上であれば誰でも無料で参加可能。
国籍も性別も関係ない。
スタート30分前に会場に到着すれば、
柵の中に入れてもらえるだろう。
ただ、死者も出るほど危険なお祭りなので、安全を最優先に。
怪我にはモウ烈にお気をつけて。
原央海 18年7月15日放送
Chris Benseler
世界のお祭り オクトーバーフェスト
ドイツ・ミュンヘンの「オクトーバーフェスト」。
日本にも浸透しつつある、ビールの祭典だ。
しかし、本場ドイツは規模が違う。
その敷地、東京ドーム約9個分!
会場にはおよそ10万の席が用意され、
毎年500万リットルを超えるビールが消費される。
ビール、だけではない。
白ソーセージ、鶏の丸焼き、プレッツェルと、
酒の肴も超一流。
移動式遊園地まで用意されるから、子どもたちも面白い。
その場所では、国など関係なく、
世界中の人が杯を交わしている。
言葉が通じなくても、心が通じ合うから、
ビールって不思議だ。
原央海 18年7月15日放送
flydime
世界のお祭り トマティーナ
スペインのトマト祭り「トマティーナ」。
毎年8月にバレンシア州の小さな町で開催されている。
トマトをおいしく食べ合う祭り、ではない。
トマトをたのしく投げ合うお祭りだ。
参加者は、世界中から数万人。
使われるトマトは、なんと100トン以上。
50万を超えるトマトが宙を舞い、街中が真っ赤に染まる。
投げてくるスピードはキャッチボール、
というより、渾身のストレート。
目を守るため、水中ゴーグルは必須。
忘れたならば、「トマト汁が目に入った」という
人生初の一言を発することになる。
トマトの投げ合いは、1時間。
終了の合図が鳴ると、見知らぬ人とも
タオルを貸し合ったり、水で流し合ったり。
気付けば、「赤の他人」は、「トマトの戦友」に変わっている。
原央海 18年7月15日放送
nateClicks
世界のお祭り リオのカーニバル
ブラジル「リオのカーニバル」。
世界で最も熱狂的なお祭りの1つ。
きらびやかな衣装を纏ったダンサーが、
ハイテンションで踊り狂う。
このカーニバル、実はただのサンバ祭りではない。
キリスト教の禁欲期間に入る直前に
大騒ぎしながら「食べ収め」をする、という意味を持っている。
1番の目玉は、サンボドロモでのパレード。
全長約700メートルの会場で、
ブラジル中のサンバチームの頂点を決定する。
その優勝賞金、なんと約5億円だとか。
身体だけでなく、心まで踊ってしまうお祭りだ。
原央海 18年7月15日放送
JJ Harrison
世界のお祭り ソンクラーンフェスティバル
タイのビッグイベント「ソンクラーンフェスティバル」。
いわゆる「水掛け祭り」だ。
バケツや水鉄砲を用意して、街行く人と水を掛け合う。
期間は、毎年4月13日からの3日間と決められている。
ふざけたイベントに聴こえるが、元をたどれば、
タイ暦のお正月に仏像や年長者の手に水をかけ清める、
という慣わしから始まったそう。
ソンクラーン期間中の挨拶は、「サワディー・ピーマイ!」。
日本語でいう「あけましておめでとう!」である。
水掛けは決してストレス発散ではない。
皆で楽しむ、お祝いなのだ。
誰に対しても無礼講な水掛けも、
お坊さんと警察官にはNGなのでご注意を。
そのミスだけは、水に流すことは難しい。
原央海 18年7月15日放送
xanday
世界のお祭り ハルビン氷祭り
お祭りといえば夏、だけではない。
中国の「ハルビン氷祭り」。
「世界三大氷祭り」の1つである。
50万㎡を超える会場に立ち並ぶ氷の彫刻たち。
高さは40メートルにも及び、色鮮やかなライトアップ。
100年以上前から始まり、歴史も長い。
建築だけではない。
氷点下30度での寒中水泳大会や、
100メートルを超える氷のすべり台。
もう、想像の範疇を超えている。
実は日本にも「世界三大氷祭り」がある。
北海道「さっぽろ雪まつり」。
海外までは行けなくとも、
ぜひ寒くてアツイお祭りを国内で楽しんでみては?
原央海 18年7月15日放送
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世界のお祭り メドックマラソン
フランスの「メドックマラソン」。
42.195kmを走るフルマラソンではあるが、
どこか様子がヘンである。
参加者の大半は、仮装された衣装。
コースは、ぶどう畑とワイナリーの中。
きわめつきには、給水所に置かれるワインの数々。
そう、この場所、フランスのメドックとは、
世界的に有名なワインの名産地なのだ。
ラスト5kmでは、ワインとよく合う、
チーズや生ハム、ステーキの用意まで。
完走すると渡される1本の飲み物も、もちろんワイン…。
疲れはたまるが、お酒好きにはたまらないイベントかもしれない。
原央海 18年7月15日放送
郡上市観光課
世界のお祭り 郡上おどり
今日の最後に、日本の祭りも。
岐阜県郡上八幡の「郡上おどり」。
7月中旬から9月下旬まで33夜にわたって続く
日本一長い盆踊りだ。
中でも有名なのは、
8月13日からの4日間で行われる徹夜踊り。
夜から朝まで、とにかく踊りつづける。
始まりは、江戸時代。
士農工商の壁を越え混じり合うために、
城の主が「盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい」
と決めたことから、始まったそう。
特別な衣装も、高価な履物もいらない。
必要なのは、楽しむ心だけ。
ぜひ今年のお盆は、徹夜で踊り明かしませんか?