澁江俊一 16年11月20日放送
長新太の自由さ
今日は、世界子どもの日。
小さな子どもの視点はすごい。
僕はそういう人たちを相手に本を描いている。
言ってみれば、先生に対して自分の絵を見せている。
そう語ったのは、絵本作家の長新太。
大人の常識からどんどんはみ出していく
自由すぎる絵と物語は、
徹底的に子どものために描かれていた。
意味はないけど、つい笑っちゃう。
そんな子どもの反射神経が、
大人にも、ときどき必要なんだ。
澁江俊一 16年11月20日放送
熊楠のエネルギー
今日は、世界子どもの日。
日本の植物学の巨人、南方熊楠は
子どもの頃、とてつもない記憶力で
神童と呼ばれていた。
しかしものすごい癇癪持ちで
怒ると手がつけられなかった。
4歳の頃、隣の家からもらった
1冊の植物の本が、
熊楠の人生を動かした。
エネルギーのすべてを
自分の興味にぶつけ、
7歳であらゆる百科辞典を書き写した。
大人は、年齢という壁を
子どもにつくってしまいがちだけれど、
知りたい気持ちに
壁なんか、いらないのだ。
澁江俊一 16年11月20日放送
エジソンが子どもだった頃
今日は、世界子どもの日。
発明王エジソンは、子ども時代、
「1+1=2」と先生に言われても
「1個の粘土と1個の粘土を足すと、
大きな1個の粘土なのにどうして2なの?」
と質問して困らせたり、
なぜものが燃えるのかを知りたくて
藁を燃やしていたら、
自宅の納屋を全焼させたりするほどで
小学校さえ中退するほどの大問題児だった。
知りたいという気持ちが
強すぎることが問題になる。
そんな大人たちの世界が、
エジソン少年には窮屈すぎたのだろう。
田中真輝 16年11月20日放送
窓際のトットちゃん
今日は、世界子どもの日。
小説「窓際のトットちゃん」は、黒柳徹子作の
ノンフィクション自伝。
そこには、落ち着きがない問題児として、
転校を余儀なくされたトットちゃんが、
「トモエ学園」という新しい小学校で、
のびのびと成長していく姿が描かれている。
人と同じようにできないことから、幼心に疎外感を
抱えたトットちゃんに、トモエ学園の校長先生は
繰り返し、こう語りかける。
「君は、本当は、いい子なんだよ」
トットちゃんを導いたのは、薄っぺらな教育論
ではなく、心から子供を信じ、寄り添おうとする、
ひとりの人間の声だったのではないだろうか。
田中真輝 16年11月20日放送
木をかこう
今日は、世界子どもの日。
多彩な顔を持つイタリア人デザイナー、ブルーノ・ムナーリ。
彼の著作には「木をかこう」というかわいい絵本がある。
そこには、「木」の本質的な構造をわかりやすく伝えながら、
そこからありとあらゆる形に広がっていく木の姿が描かれ、
創造性の広さに気づかせてくれる。
子供はみんなアーティストである。
しかし、大切なのは、ただ紙とペンだけを手渡すだけではなく、
同時に、モノの本質についての学びも手渡すこと。
彼の子供と向き合う姿勢に、学ぶべきことは多い。
伊藤健一郎 16年11月19日放送
Lover of Romance
両さんの話(生きるモード)
今年9月に40周年を迎え、
連載を終了した『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。
主人公の両津勘吉は、
仕事よりも遊びに精を出す非模範的な警官だが、
たまに時代をバッサリと切る。
これは、今の若者に対する両さんの言葉。
何か悩むとすぐ生きるべきか死ぬべきかだからな!
目の前がすぐ真っ暗になり二者択一だ!
悩んだらまず「生きる」モードに切り替えてからスタートだ!
それから、どう生きるかを探せばいい!
この国には両さんが、まだまだ必要ですが…、
ひとまず、両さん、長い間お疲れさまでした。
伊藤健一郎 16年11月19日放送
Japanexperterna.se
両さんの話(両津式遊び学)
2016年9月。200巻刊行をもって
連載を終了した『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。
主人公の両さんは、弱者の味方で正義感が強い警官だが、
勝負事となれば、話は別。
相手が誰であろうと、どんな手を使ってでも勝ちにいく。
両津式遊び学によると、
「ずるい」「ひきょう」は、敗者のたわごと!
遊びでも勝たねばならん!
だそうです。
遊びの天才、両さん。長い間、お疲れさまでした。
伊藤健一郎 16年11月19日放送
panDx1
両さんの話(元気上等)
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』通称『こち亀』の主人公、
両さんは、それはそれは悪ガキだったという。
無断で借りたバイクで、隅田川にダイブしたり…。
先生を驚かせるために、教室にトラを連れ込んだり…。
信じられない悪事を繰り広げたそう。
そんな両さんに、あるとき子どもが自転車でぶつかってきた。
ふと、自分の幼少期を思い出した両さんは、
ばつが悪そうな少年にこう言った。
ガキは元気で上等!
公園で遊ぶ子どもに対して「うるさい!」と苦情が殺到する昨今。
大人たちこそ『こち亀』を読むべきだろう。
子どもの味方、両さん。長い間、お疲れさまでした。
伊藤健一郎 16年11月19日放送
ajari
両さんの話(ギャンブル)
この秋、連載40周年をもって幕を閉じた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。
主人公の両津勘吉は、仕事の合間にギャンブルに勤しむ型破りな警官だ。
あるとき、
子どもをギャンブルに巻き込んだ両さんは、
部下から注意を受けた。
しかし両さんは、反省するどころか、
こんな正論で切り返す。
ギャンブルのどこが悪い!
入試、就職、結婚、みんなギャンブルみたいなもんだろ!
人生すべて博打だぞ!
ときに子どもは、学校では教えてくれない大真理をマンガから学ぶ。
人生の先生、両さん。長い間、お疲れさまでした。
伊藤健一郎 16年11月19日放送
K.K.Chu
両さんの話(引き際)
「えええ~!ショックが大き過ぎる」
「いやだ、いやだ、寂しいよ~」
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の連載終了が決まったとき、
終了を惜しむ声がたくさん寄せられた。
連載期間40年。そして、200巻刊行という
偉業を成し遂げようとする中、
主人公の両津勘吉は、こう叫んだ。
こういうときだけ「最近読んでないけど好きだった」とか、
「もっと続いてほしかった」とか言いやがって…うれしいけど。
最後の最後まで、世の中をぶった切ってみせた。
両さん、長い間、本当にお疲れさまでした。