山本貴宏 19年7月28日放送
スニーカー
1916年、アメリカのKeds社はゴム底の靴販売を始めた。
それまでは靴といえばコツコツと音を立てる革靴が主流だった中で、
「より静かな靴」
ということをアピールするキャッチフレーズから生まれたのがスニーカーだ。
今では老若男女問わず人気のスニーカー。
その中でも真っ白なスニーカーが好まれるのは、
洋服や靴はなるべく新品のようなキレイさを保って身に着けることがクール。
としていたアメリカのヒップホップ文化に由来している。
厚焼玉子 19年7月27日放送
かがみ~
戦場ヶ原の夏 アザミ
奥日光、戦場ヶ原。
標高1400メートルに位置するこの湿原は
夏の花がほぼ7月でピークを終える。
ノハナショウブ アカヌマフウロ ヤマオダマキ
イブキトラノオ、ウマノアシガタ…
7月の花々の隙間からノアザミの蕾がのぞいている。
ノアザミの赤紫の花は
戦場ヶ原の夏の終わりに咲く。
湿原の夏は駆け足で去って行く。
厚焼玉子 19年7月27日放送
KYR(休会中)
戦場ヶ原の夏 赤トンボ
奥日光、戦場ヶ原。
ここは真夏でも25℃から気温が上がらないと
地元の人が言う。
人ももちろん夏休みの避暑にやってくるが
赤トンボの避暑地でもある。
赤トンボの代表、アキアカネは
6月に平地の田圃で羽化し
夏になると群れをなして奥日光にやってきて
涼しい夏を過ごすのだ。
9月、再び平地に降りたアキアカネは
10月に産卵をして短い一生を終える。
湿原の夏は赤トンボの一生に一度の夏だ。
厚焼玉子 19年7月27日放送
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戦場ヶ原の夏 ハイカー
戦場ヶ原は400ヘクタールの湿原を取り囲むように
自然研究路が整備されている。
その木道を歩くハイカーは
追い越すときやすれ違うときに必ず挨拶をする。
挨拶はゴミの持ち帰りと同じく
ハイカーのマナーなのだ。
「こんにちは」
「こんにちは」
若い人も年輩のカップルも
小学生の団体も
ここでは同じ条件で歩いている。
「こんにちは」は笑顔に繫がると
あらためて気づく。
厚焼玉子 19年7月27日放送
*_*
戦場ヶ原の夏 釣り
戦場ヶ原を流れる湯川。
ここには渓流釣りのポイントがあって
ときおり釣り人を見かけることがある。
長崎のグラバー邸で有名なあのグラバーさんが
奥日光に別荘をかまえ、
カワマスを放流してフィッシングを楽しんだのが
はじまりだそうだ。
湯川のフィッシングはキャッチ&リリースが決まりだし
湿原保護のための立ち入り禁止区域も多いが
戦場ヶ原で釣りというだけでびっくりされそうだ。
厚焼玉子 19年7月27日放送
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戦場ヶ原の夏 アカヌマフウロ
戦場ヶ原の7月、木道(自然研究路)を歩くと
紫がかったピンクの花、アカヌマフウロが目につく。
フウロソウは種類が多く
その土地の名前で呼ばれることもあって
素人では見分けがつきにくいのだが、
アカヌマフウロはハクサンフウロのことで、
近くの赤沼という地名にちなんで
戦場ヶ原ではアカヌマフウロと呼ばれていることが判明した。
名前はややこしいが、フウロソウはかわいい。
風露は漢字で「風の露」と書く。
朝露が花の上で風に揺れる様子から名付けられている。
田中真輝 19年7月21日放送
世界最低気温
暑い夏こそ、寒い話。
今日7月21日は、1983年、南極のボストーク基地で
史上最低気温である-89.2度を記録した日。
気温ではなく、地表面温度の最低記録は、2010年に
地球観測衛星が南極で観測した―93.2度である。
これは人間が数回呼吸しただけで、肺から出血し
即死するレベルだという。
これほどの低気温を記録するためには、
まず太陽が昇らない真冬の南極であること、
空が完全に晴れ渡り、ほぼ無風であること。
加えて湿度も極めて低い、といった条件がすべて
揃わなければならない。
これらの条件が揃った場所をイメージしてみる。
極めて死に近い過酷な環境にも関わらず、どこか
静謐な美しさを想像してしまうのは、わたしだけ
だろうか。
澁江俊一 19年7月21日放送
foilistpeter
寒さと生きる法則
暑い夏こそ、寒い話。
ベルクマンの法則をご存じだろうか。
北極や南極など寒い地域に行くほど
動物の体が大きくなる、という法則である。
確かに
ホッキョクグマやヘラジカなど
北に行くほど巨大になる。
体温維持のためには体が大きく
放熱するためには小さく
それが生きるために有利だから
というのが理由のようだ。
さらに
逆ベルクマンの法則というのもある。
ヘビやトカゲは南に行くほど大きくなる
というものだ。
さて、人間はどうだろう。
大きく太った人が多いのは
北か? 南か?
澁江俊一 19年7月21日放送
yoppy
アイスクリーム頭痛
暑い夏こそ、冷たい話。
かき氷を食べると
頭がキーンとする経験。
誰もが一度は味わっているはず。
あのキーンには
れっきとした名前がある。
それが「アイスクリーム頭痛」。
実はこの現象
ほんの数分で治ってしまうため
なかなか原因が
解明できていないらしいのだが・・・
世の中には解明できない悩みも
少しくらいあったって
いいんじゃないだろうか・・・
そう、アイスクリーム頭痛のように。
それにしてもナイスなネーミング。
すべての頭痛がアイスクリーム頭痛だったら
しあわせな世の中になりそうだ。
田中真輝 19年7月21日放送
宇宙空間、寒い?暑い?
暑い夏こそ、寒い話。
宇宙空間の温度は、-270度。
さぞかし寒いだろうと想像しがちだが、
実はそうでもないらしい。
その証拠に、宇宙服には、冷房装置こそついているが、
暖房装置はついていない。
人が寒さを感じるのは、周囲の空気が体の熱を奪うから。
つまり、周囲に空気がなければ、熱は逃げていかない。
宇宙服を着ていると、人の体が発する熱が内部にとどまり、
空気のない外部へと逃げていかないため、ほっておくと、
とめどなく温度が上昇してしまうのだ。
だから、宇宙服には冷房装置こそ必須。
―270度という極寒の中で作業する宇宙飛行士、
実は、クーラーがないと暑くてやってられない、
ということらしい。