佐藤延夫(事務局)

佐藤延夫 19年3月2日放送



土曜日はおいしいパンを  スコーン

イギリスのスコットランド地方で生まれたスコーン。
元々はビスケットの一種で、
粗挽きの大麦粉を使って焼いたバノックがルーツとされる。
スコーンという名前だが、
スコーン城というお城で戴冠式に使われた椅子の土台の石が
Stone of Scone「運命の石」と呼ばれ、それに由来する説がある。
石のような形をしたスコーンは、
美味しく焼きあがると、側面に割れ目がきれいに入るそうだ。

土曜日って、
なぜか、おいしいパンを食べたくなりませんか。

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佐藤延夫 19年3月2日放送



土曜日はおいしいパンを  バゲット

フランス生まれのパン、といえば
まず思い出すのがバゲットだ。
バゲットの意味は、見た目どおりに「棒」または「杖」。
長さは70センチ前後で、
クープと言われる切れ目が8本くらいあるのが
基本的な形だそうだ。
ちなみに、バゲットを短くして巨大化したパンは、
ドゥ・リーヴル。
バゲットとドゥ・リーヴルの中間にあたるパンは、バタール。
このフランスパン3兄弟、
パン屋さんに並んでいたら、どれにするか悩みそうだ。

土曜日って、
なぜか、おいしいパンを食べたくなりませんか。

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佐藤延夫 19年3月2日放送


mind on fire
土曜日はおいしいパンを  クロワッサン

フランス語で「三日月」を意味し、
発酵したパン生地を何層にも丹念に織り込んだパンといえば、
クロワッサン。

マリー・アントワネットがオーストリアからフランスへ嫁いだ際、
同行したパン職人により伝えられたという説がある。
しかし、オーストリアの伝統的な三日月型のパン「キッフェルン」とは
そもそもパンの構造が違うので、
この話にどこまで信憑性があるのかわからない。

それはともかく、
本場フランスでは、バターを100%使用したクロワッサンは菱形。
そうでないものは、三日月型と決めているそうだ。

土曜日って、
なぜか、おいしいパンを食べたくなりませんか。

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佐藤延夫 19年3月2日放送


Hopkinsii
土曜日はおいしいパンを  ブリオッシュ

フランスの甘いパンの中でも
卵とバターをたっぷり使った代表的なものといえば、
ブリオッシュだ。

フランス革命前夜、マリー・アントワネットが
食糧難で苦しむ民衆に言い放ったとされる言葉がある。
「パンがなければケーキを食べればいいじゃない。」
正しくは、
Qu’ils mangent de la brioche!
なので、ケーキではなくブリオッシュを意味する。
本当にマリー・アントワネットが言ったかどうか
真偽のほどはさておき、ブリオッシュは格別リッチなパンと言える。

土曜日って、
なぜか、おいしいパンを食べたくなりませんか。

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佐藤延夫 19年2月2日放送



夫婦いろいろ シーボルト

ドイツ人の医師、シーボルトは、
29歳のとき、ひとまわり年下の娘、楠本たきと結婚した。
しかし、妻の名前を正しく発音することができず、
「オタクサン」と呼んでいたそうだ。
シーボルト事件で国外追放になったあと、
彼は、新種のアジサイに「オタクサ」という学名をつけた。
しかし、このシーボルトの愛の証は、採用されなかった。

今日、2月2日は、夫婦の日。
いい夫婦かどうかは問いません。
ただの「夫婦の日」ですから。

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佐藤延夫 19年2月2日放送



夫婦いろいろ 平塚らいてう

明治生まれの思想家、平塚らいてうは、
画学生の奥村博史と結婚した。
らいてう29歳、博史は24歳だった。
結婚に際し、らいてうは、夫に6ヶ条の質問状を出したという。
たとえ困難に遭遇しても、私から離れることはないか。
子どもは欲しくないが、それでも良いか。など。
男女は対等。夫婦別姓。
彼女の結婚観は、現代人のように進んでいた。

今日、2月2日は、夫婦の日。
夫婦のあり方を、もう一度考えてみませんか?

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佐藤延夫 19年2月2日放送



夫婦いろいろ 川上貞奴

芸妓だった貞奴が、
川上音二郎と結婚したのは、24歳のときだった。
しかし夫婦生活は、興行師の夫に振り回されることになる。
衆院選に出馬して落選した音二郎は、
貞奴を連れてボートで南極を目指すも失敗。
アメリカ巡業で、貞奴は日本初の女優となり、
イギリスのステージやパリ万博にも出演する。
帰国後も波乱万丈な出来事があるのだが、
晩年、貞奴はこんなことを言っていたという。

「私の一生は、ミステイクつづきだった。」

今日、2月2日は、夫婦の日。
良くも悪くも、夫婦は夫婦。

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佐藤延夫 19年2月2日放送



夫婦いろいろ 牧野富太郎

植物学の父と言われる牧野富太郎は、
28歳のとき、2度目の結婚をした。
東京大学の研究室へ向かう途中、
よく立ち寄った菓子屋の看板娘が相手だった。
名前は壽衛子。
当時18歳で、富太郎に好意を持っていたという。
数十年にわたり夫の研究費を稼ぎ、
ときには借金取りから匿い、
富太郎の研究を支え続けた壽衛子だが、
56歳の若さで先立ってしまう。
富太郎は、新種の笹に「スエコ笹」と名付けた。
谷中にある彼女の墓碑には、こんな言葉が刻まれている。

家守りし 妻の恵みや 我が学び 世の中に あらん限りや スエコ笹

今日、2月2日は、夫婦の日。
大切な人に、感謝の気持ちを伝えましょう。

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佐藤延夫 19年2月2日放送



夫婦いろいろ 福沢諭吉

福沢諭吉が結婚したのは、28歳のとき。
相手は17歳の阿錦という娘だった。

妻を敬い、毎日語り合い、議論するのも良い。
夫は家事や育児にも積極的になるべきだ。

そんな結婚観を持っていた諭吉は、
子どもに決して手をあげることなく、
性別を問わず平等にあつかった。
また、当時は珍しい家族旅行にもよく出かけたという。

今日、2月2日は、夫婦の日。
たまには夫婦水入らずで、お食事でもいかがですか。

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佐藤延夫 19年1月5日放送

190105-01
Armin Rodler
世界のお正月 オーストリア

オーストリアのお正月は、ペルヒトの日から始まる。

ペルヒトというのは、伝説に登場する夜の魔女のこと。
目は真っ赤で、大きな鼻がねじれているのが特徴だ。
1月初旬、人々はペルヒトの格好をして街を練り歩き、
沿道の人を脅かしてまわる。
一方、光り輝く帽子に、鹿の角や鳥の羽を貼り付けた、
美しいペルヒトも現れる。

これは冬の神と、春の神の争いを意味する。
醜い冬を追放し、美しい春を待つ人々の願いが
込められている。

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