Dismas
自叙伝 ハンス・クリスチャン・アンデルセン
「わたしの生涯は波乱に富んだ幸福な一生であった。
それはさながら一編の美しい物語である。」
デンマークの童話作家、
ハンス・クリスチャン・アンデルセンの自叙伝は
こんな書き出しで始まる。
14歳のとき、オペラ歌手を目指して
単身コペンハーゲンに乗り込む。
多くの協力者に恵まれ作家として成功を収めるも、
傷つき、軽蔑を受け、見下されてきた。
童話「みにくいアヒルの子」は、
彼自身を投影した作品だが、
それは深い孤独の裏返しとも言える。
人生に、単純明快なハッピーエンドなんて、ない。