指揮者の哲学 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
ドイツの指揮者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー。
彼の演奏の特徴は、緩急自在なテンポ、そして豊かな表現力。
だが、エモーショナルに過ぎることもあり、
ライバルのトスカニーニから「天才的素人」という微妙な言われ方もしている。
ライヴで本領を発揮し、レコーディングを嫌っていたフルトヴェングラー。
そんな彼らしい言葉が残っている。
どのような作品であっても、どんな響きが出てくるかは
その瞬間でなければわからない。
ナルシシズムとも評されるフルトヴェングラーの演奏スタイルだが、
音楽は生き物だ、という視点に立つと、彼のやり方は間違いなく正しい。