愛する人への贈り物
好きな人の気をひくために贈り物をする。
そんな経験が誰にでもあるのではないだろうか。
童話の王様、アンデルセン。
『人魚姫』『みにくいあひるの子』『マッチ売りの少女』など、
多くの童話を残している。
そんなアンデルセンが愛する女性へ贈ったもの。
それは、彼の自伝。
生い立ちから過去の失恋話まで赤裸々に語られていたという。
その書き出しは、
「目に見えない愛の手が私を導いていることを、身にしみて感じる」
詩人としても名高いアンデルセン。
どんなに美しい文章を持ってしも、
意中の女性の心を射止めることはできなかった。
贈り物を選ぶときは、
相手の気持ちが何よりも大切なのだろう。
70歳で亡くなった彼は、
生涯独身だった。