澁江俊一

澁江俊一 19年7月21日放送


foilistpeter
寒さと生きる法則

暑い夏こそ、寒い話。

ベルクマンの法則をご存じだろうか。
北極や南極など寒い地域に行くほど
動物の体が大きくなる、という法則である。

確かに
ホッキョクグマやヘラジカなど
北に行くほど巨大になる。
体温維持のためには体が大きく
放熱するためには小さく
それが生きるために有利だから
というのが理由のようだ。

さらに
逆ベルクマンの法則というのもある。
ヘビやトカゲは南に行くほど大きくなる
というものだ。

さて、人間はどうだろう。
大きく太った人が多いのは
北か? 南か?

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澁江俊一 19年7月21日放送


yoppy
アイスクリーム頭痛

暑い夏こそ、冷たい話。

かき氷を食べると
頭がキーンとする経験。
誰もが一度は味わっているはず。

あのキーンには
れっきとした名前がある。
それが「アイスクリーム頭痛」。

実はこの現象
ほんの数分で治ってしまうため
なかなか原因が
解明できていないらしいのだが・・・
世の中には解明できない悩みも
少しくらいあったって
いいんじゃないだろうか・・・
そう、アイスクリーム頭痛のように。

それにしてもナイスなネーミング。
すべての頭痛がアイスクリーム頭痛だったら
しあわせな世の中になりそうだ。

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田中真輝 19年7月21日放送



宇宙空間、寒い?暑い?

暑い夏こそ、寒い話。

宇宙空間の温度は、-270度。
さぞかし寒いだろうと想像しがちだが、
実はそうでもないらしい。
その証拠に、宇宙服には、冷房装置こそついているが、
暖房装置はついていない。

人が寒さを感じるのは、周囲の空気が体の熱を奪うから。
つまり、周囲に空気がなければ、熱は逃げていかない。
宇宙服を着ていると、人の体が発する熱が内部にとどまり、
空気のない外部へと逃げていかないため、ほっておくと、
とめどなく温度が上昇してしまうのだ。

だから、宇宙服には冷房装置こそ必須。
―270度という極寒の中で作業する宇宙飛行士、
実は、クーラーがないと暑くてやってられない、
ということらしい。

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奥村広乃 19年6月16日放送


Kanko*
備えの和菓子

今日は和菓子の日。

しっとりと甘い、羊羹。
その魅力は美味しさだけではない。

少量で高カロリー。
常温で長持ち。
加熱の必要も無し。
嚙み切れる柔らかさなので、
お箸を使わずに食べられる。
しかもポロポロこぼれない。

羊羹は、非常食にもぴったりなのだ。

万が一は起きないに越したことはないが、
備えあれば憂いなし。
もしもの時に、いつもの甘さ。
賞味期限を確認して、
防災バッグに入れてみませんか。

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澁江俊一 19年6月16日放送


yoshing_BT
弁慶とどら焼き

今日は和菓子の日。

日本人が大好きな
和菓子のひとつが「どら焼き」だ。

その丸い形。
しっとりとした茶色の生地に
包まれた甘いあんこ…
こしあん派もいれば粒あん派もいて
クリームを愛してやまない者もいる。
いずれにせよ誰もがつい、
いい顔になる和菓子である。

さてどら焼きだが
その発祥には諸説ある。
おもしろいのは武蔵坊弁慶が
傷を負った時に助けてくれた民家で
持っていた銅鑼を熱して生地を焼き
どら焼きをふるまったという説。

信憑性にはやや欠けるものの
日本を代表する剛力の弁慶が
大きな体で甘いお菓子を焼いている姿は
なんとも微笑ましい。

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澁江俊一 19年6月16日放送


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季節の呼び名

今日は和菓子の日。

「たなぼた」のことわざでも知られ、
昔から日本中で親しまれるぼた餅。

江戸時代から庶民の味だった
ぼた餅の別名は、おはぎ。
小豆のあんこともち米でつくるのは
ぼた餅もおはぎも同じだが
ではなぜ、呼び方が違うのだろう。

どちらも一年でもっとも
あの世とこの世が近づくといわれる
お彼岸で供えられ、食べられる。
そしてお彼岸は春と秋。
つまり春分と秋分の年2回。

春に咲くのは牡丹。だからぼたん餅。
秋に咲くのは萩。だからおはぎ。
どちらも季節の花に見立てた呼び名なのだ。
厳密にいうとその形も
花に合わせていくぶん異なる。

その呼び名にも
季節への想いを込める。
和菓子というのは
なんと風流な食べものだろう。

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礒部建多 19年6月16日放送


monicamüller
位を授かった和菓子

今日は、和菓子の日。

透明感があり、瑞々しいわらび餅。
これからの暑い季節を彩ってくれる。

一説によれば、
平安時代の醍醐天皇の好物であったのだ。
こんな逸話も存在する。

醍醐天皇はわらび餅の味を
ひどく気に入ったあまりに、
太夫の位を授けたとか。

上品な甘さ、モチっとした力強い弾力。
原料となるわらび粉は、希少価値も高い。

天皇ほどの人が、虜になるのも無理はない。

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奥村広乃 19年6月16日放送



羊羹の変遷

今日は和菓子の日。

特別な日の贈り物にも喜ばれる、羊羹。

この羊羹、
なぜ名前に「羊(ひつじ)」という漢字が使われているか
ご存じだろうか。

鎌倉時代から室町時代の頃
中国の禅僧が、日本へ伝えた羊羹。
当時の羊羹は、羊のお肉が入ったとろみのあるスープだった。

しかし、禅宗では肉食が禁止されていたため、
羊を小豆に見立てたものが広まったのだとか。

羊のスープのままだったら、
羊羹は、きっとここまで広まっていない。
和菓子の進化は面白い。

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松岡康 19年6月16日放送


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6月の和菓子

今日は和菓子の日。

4月は桜餅、5月は柏餅と誰もがしっているが、
6月を代表する和菓子といえば、何かご存知だろうか?

答えは「水無月」という三角型のお菓子。
白い半透明のういろうの上に、小豆を乗せた
どこか涼しげな姿のお菓子だ。

室町時代、旧暦6月1日の「氷の節句」の日に、
氷室から氷を切り出して食し
暑気払いをする宮中の風習があった。

当時氷は大変高価なもの。
庶民たちは見た目を氷に似せた水無月をつくり
みなで食したという説がある。

むしむしと熱さが増すこの季節。
平安時代に想いをはせながら、
水無月を食べて涼んでみてはいかがだろうか。

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礒部建多 19年6月16日放送



おかずだった和菓子

今日は和菓子の日。

元はポルトガルから伝来したカステラも、
日本人のアレンジによって確立した、立派な和菓子である。

そんなカステラは、お菓子ではなく、
おかずとして食されていた時期があった。

砂糖が貴重だった江戸時代。
今のように甘くはなく、
大根おろしをかけたり、お吸い物の具に入れて食す、
栄養食だったというのだ。

明治以降の経済成長と共に、
カステラの味は、今のような甘さ広がる、
豊かな味わいへと変わっていった。

カステラの歴史。
それはどこか、
この国の発展の歴史と重なるところがある。

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