澁江俊一

澁江俊一 16年12月18日放送

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クリスマスを変えた物語

チャールズ・ディケンズの
「クリスマス・キャロル」。

金の亡者であるスクルージが
クリスマスイブの夜の
不思議な体験をきっかけに
人を思いやる、やさしい人間に改心する。

富める者は、
貧しい者のために何ができるのか。

そう問いかけるこの物語が
産業革命当時のイギリスやアメリカで
広く愛されたことで、
廃れかけていたクリスマスは、
他者を思いやるための一日になった。

格差が広がり続けている今でも
ディケンズがくれた贈り物
「クリスマス・キャロル」は
世界中で読まれ続けている。

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礒部建多 16年12月18日放送

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きよしこの夜

世界で300を超える言語に
訳されるクリスマスソング「Silent Night」。
日本名「きよしこの夜」。実は6番まで存在する。

1816年、
戦争の長い苦悩から解放された、
作詞者のヨゼフ・モールは、
「人類はみな兄弟である。」
と、平和への願いを4番の歌詞に綴った。

約100年後の1914年、
第一次世界大戦で起きた「クリスマス休戦」は、
ドイツ軍が「Silent Night」を歌い始めたことが
きっかけとなった。

平和への願いとともに、
これからもずっと歌い継がれますように。

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奥村広乃 16年12月18日放送

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黒いサンタがやってくる

定番クリスマスソングのひとつ
「サンタが街にやってくる」。
ドイツでは、なんと黒いサンタがやってくるという。

その名も、クネヒト・ループレヒト。
聖ニコラスの従者とされている。
黒い服。のびたひげ。痩せぎすの身体。
ブラックサンタと呼ばれることもあるという。

彼は悪い子のもとを訪れ、石炭やムチを届ける。
そして、とてもとても悪い子は、
袋に詰め込んで連れ去ってしまう。
恐ろしい存在だ。

悪い子を懲らしめる
クネヒト・ループレヒト。
良い子にプレゼントを贈る
サンタクロース。
叱るだけでも、褒めるだけでも、
子どもは育たない。

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松岡康 16年12月18日放送

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赤鼻のトナカイ

真っ赤なお鼻のトナカイさんは
いつもみんなの笑いもの。

クリスマスソングの定番「赤鼻のトナカイ」。
実はこのトナカイが生まれたのは意外に新しく1934年のこと。
デパートがつくったマスコットキャラクターだった。

生み出したのはコピーライターのロバート・メイ。
デパートから命を受けた彼は
いじめられていた昔の自分を重ねて
このトナカイをつくりあげた。

いじめられていたトナカイが
サンタの役に立つように、
いじめられている君だって、
だれかの役に立てるんだよ。

そこには、世界中の子供たちを勇気づける
優しいメッセージがある。

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澁江俊一 16年11月20日放送

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ajari
中川李枝子のやさしさ

今日は、世界子どもの日。

 子どもはみんな問題児。

「ぐりとぐら」など、
長く愛される絵本を生み出し
保育園でたくさんの子どもを育てた
中川李枝子は、そう言い切る。

ほとんどの大人は、
自分は子どもの頃いい子だったと
言えないんだから、
自分の子も無理にいい子に
しようと思わなくていい。

問題こそ、かわいい。
そんな気持ちでもう一度、
子どもと向き合ってみませんか。

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澁江俊一 16年11月20日放送

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無口だったアインシュタイン

今日は、世界子どもの日。

20世紀最高の知性。
アインシュタイン。

彼は5歳になるくらいまで
ほとんど言葉を発しなかった。
世界を言葉という記号でなく
全体で把握しようとしていた
とも、言われている。

そんなアインシュタインを
自然界に誘ったのは
5歳の頃、父がくれた方位磁針。

子どもの成長が
まわりと同じでなくたって
心配しすぎることはない。
その子はその子なりに、
世界と向き合おうとしているのだから。

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澁江俊一 16年11月20日放送

161120-03

岡本太郎と子どもの絵

今日は、世界子どもの日。

 幼稚園や小学校1,2年生の子どもが
 よくお日さまの絵を描きます。
 いったい丸にチョン、チョン、チョンと
 毛をはやしたようなもののどこに、
 太陽の実感があるのでしょうか。

1950年代に
子どもの芸術教育の主流だった
うまい絵を褒め称えることを
真っ向から否定した岡本太郎。

うまくなくても、
きれいでなくても、
どんどん描けばいい。
太陽らしいものじゃなく
自分が感じた太陽そのものを描く。
感情をまっすぐ絵にあらわす。
それこそが芸術なのだ。

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澁江俊一 16年11月20日放送

161120-04

長新太の自由さ

今日は、世界子どもの日。

 小さな子どもの視点はすごい。
 僕はそういう人たちを相手に本を描いている。
 言ってみれば、先生に対して自分の絵を見せている。

そう語ったのは、絵本作家の長新太。
大人の常識からどんどんはみ出していく
自由すぎる絵と物語は、
徹底的に子どものために描かれていた。

意味はないけど、つい笑っちゃう。
そんな子どもの反射神経が、
大人にも、ときどき必要なんだ。

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澁江俊一 16年11月20日放送

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熊楠のエネルギー

今日は、世界子どもの日。

日本の植物学の巨人、南方熊楠は
子どもの頃、とてつもない記憶力で
神童と呼ばれていた。
しかしものすごい癇癪持ちで
怒ると手がつけられなかった。

4歳の頃、隣の家からもらった
1冊の植物の本が、
熊楠の人生を動かした。

エネルギーのすべてを
自分の興味にぶつけ、
7歳であらゆる百科辞典を書き写した。

大人は、年齢という壁を
子どもにつくってしまいがちだけれど、
知りたい気持ちに
壁なんか、いらないのだ。

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澁江俊一 16年11月20日放送

161120-06

エジソンが子どもだった頃

今日は、世界子どもの日。

発明王エジソンは、子ども時代、
「1+1=2」と先生に言われても
「1個の粘土と1個の粘土を足すと、
大きな1個の粘土なのにどうして2なの?」
と質問して困らせたり、
なぜものが燃えるのかを知りたくて
藁を燃やしていたら、
自宅の納屋を全焼させたりするほどで
小学校さえ中退するほどの大問題児だった。

知りたいという気持ちが
強すぎることが問題になる。

そんな大人たちの世界が、
エジソン少年には窮屈すぎたのだろう。

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