guppiecat
最後の一頭
2003年10月10日。
キンと名付けられた日本生まれのトキの
最後の一頭が死んだ。
2012年6月24日。
ロンサム・ジョージと名付けられた
ピンタゾウガメの最後の生き残りが死んだ。
2018年3月19日。
スーダンと名付けられたキタシロサイが死んだ。
彼は地球上最後の雄の一頭だった。
今年、世界自然保護基金は、野生動物の個体数が
過去50年で3分の2以上減少し、このスピードに
減速の兆候は見られないという報告書を公表した。
人間の営みは転がり続ける。
多くの生物の命を踏みつぶしながら。
その道のりの果てに、人間の最後の一頭は
何を思うのだろう。