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部活の話 流山児祥の楽塾
演出家、流山児 祥。(りゅうざんじ しょう)
アングラの帝王とよばれ、
国際的な評価も得てきた。
そんなとんがった男が、50歳を前に、
認知症の母親を介護することになる。
演劇から少し離れていて、こう思った。
同世代のふつうのひとたちと
劇場で、遊んでみたい。
そうして1998年に
シニア劇団、楽塾を設立した。
オーディションで
まっさらなおじさん、おばさんがあつまった。
稽古中に『今夜のおかず何にしようかな』なんて考えたり、
曇りの日は洗濯物が気になって。
発足当初のことを劇団員たちは朗らかに笑う。
まるで部活に打ち込む高校生のように。
激しい檄を飛ばす流山児のもと、活動を続けた。
そして、楽塾はいつしか観客動員1200人を越える
プロの劇団に成長した。
平均年齢59歳、
今年で15周年をむかえる
楽塾のモットーは、
ひとは元気で楽しいものを見ると
元気で楽しくなる。
部活の話 長友佑都の太鼓
サッカー日本代表として活躍する長友佑都(ながともゆうと)。
高校時代は、無名選手だった長友。
明治大学サッカー部でも
ケガで試合にでれない日々が続いた。
くさりそうになる気持ちを
長友はサッカーの「応援」にぶつけた。
当時を振り返り彼はこう言った。
試合の時は太鼓をたたくのが、僕の使命でした。
長友がたたく応援の和太鼓は、
プロチームのサポータ集団から
スカウトされるほどだった。
やがて世界で活躍する長友の、
無名時代のあるひととき。
それはサッカーが、大好きだ、という
プロになっても通用する
強いモチベーションを育ててくれた。