薄組・薄景子

小野麻利江 20年6月28日放送



パフェの話  パフェとサンデー

今日6月28日は、パフェの日。

「パフェ」といえば、知っているようで知らないのが
「サンデー」との違い。

パフェの発祥はフランス。
「完全な」を意味する「パルフェ」が、日本で変化したもの。

一方、サンデーの発祥はアメリカ。

アイスクリームショップで毎週日曜に売られていたので
「サンデー」と呼ばれるようになり、
でも宗教的な理由から、商品のスペルは変えられた
という説や、

キリスト教の安息日にあたる日曜日に、
豪華なパフェを食べるのは良くないということで、
少しだけ質素なつくりのサンデーにした、という説がある。

そう聞くと確かに、
パフェは深めのグラスに入れられて、
フルーツやトッピングがたっぷり。

サンデーは、浅めのグラスに入れられて、
アイスクリームを中心に、シンプルなトッピングになっている。

今日はパフェの日。
でも今日は日曜、サンデーでもある。

あなたなら、どちらを食べますか?

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石橋涼子 20年6月28日放送



パフェの話  おうちパフェ

喫茶店やレストランの定番デザート、
パフェ。

始まりは明治時代の西洋料理だが、
昭和に入り、果物屋と喫茶店を兼ねた
フルーツパーラーの流行とともに、
日本独自のパフェに進化したと言われている。

チョコレートやプリン、シュークリームなど
お菓子がたっぷり載ったパフェもいいけれど、
季節の果物がきちんと入っていると
贅沢感が増しつつ罪悪感が減るような、
良い気分になるものだ。

パフェというと、お店で食べるイメージがあるが、
自宅時間が増えたことと、
SNSでの写真映えがすることから
おうちパフェも盛り上がりを見せている。

グラスに好きなものをデコレーションするだけだから、
家でつくるのは、想像以上に簡単だ。
子どもと一緒に楽しんでも良いし、
自分へのご褒美をギュッと詰め込んでもいい。

パフェには、つくる時間にも幸せが詰まっている。
今日、6月28日は、パフェの日です。

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石橋涼子 20年6月28日放送



パフェの話  プルースト効果

マルセル・プルーストによる文学作品
『失われた時を求めて』。
主人公が、マドレーヌと紅茶の香りに刺激を受け、
幼い頃を思い出すシーンから始まる。

これをプルースト効果と言うように、
食べ物の匂いと味は、人間の記憶にリンクしやすい。

さて、
冷たいアイスとフルーツと、生クリームと。
デザートの宝箱のような、パフェ。
あなたが思い出すのは、どんなパフェだろうか。

家族で出かけたデパートの最上階の、ご馳走の味。
友だちとおでかけした都会のオシャレなカフェの味。
古い喫茶店で食べた、缶詰のチェリーが載ったあの味。

いくつになっても贅沢で、憧れる存在のパフェ。
思い出さえも甘く刺激してくれる。
今日、6月28日は、パフェの日です。

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熊埜御堂由香 20年6月28日放送


Yuichiro Haga
パフェの話  締めパフェ

食事や飲み会の後に食べる締めのパフェ、
通称「シメパフェ」が全国的に流行っている。
紳士もソフトクリームを舐める街とも言われる札幌が発祥だ。
老若男女問わず甘いものを好むひとが多いそうだ。

食事の終わりに向かい合ってパフェを食する。
締めのラーメンでは生まれない、
幾重にも重なる濃密な時間が生まれそうだ。
今日、6月28日は、パフェの日です。

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薄景子 20年5月31日放送



音楽の力 世界のリモートライブ

音楽には力がある。
それを改めて実感した2020年春。

世界中のミュージシャンたちが
リモートでセッションし、合唱し、つながりあう。
前代未聞のライブの数々に、
どれだけ多くの人が胸を熱くしたことだろう。

フランスの詩人、ヴィクトル・ユーゴーは言った。
音楽は人間が言葉で言えないことで、
 しかも黙ってはいられない事柄を表現する
」と。

言葉にならない想いを届ける人類応援ラプソディ。
世界がライブ配信し続ける数々の曲を味方につければ
きっと希望が見えてくる。

さあ、音楽の力を、明日の力に。

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薄景子 20年5月31日放送



音楽の力 歌うこと

気持ちがふさぐとき、
先の見えない未来に、不安に駆られるとき。
自分を癒し、勇気づける歌がある。

子どもの頃好きだった、アニメのテーマソング。
初めてお小遣いで買ったCDのあの曲。
ライブに行くたび、勇気をもらった大好きなメロディ。

ふと口ずさむだけで、
気持ちを別の世界へ連れて行ってくれる歌。
そんな曲を歌ううちに、
なんとかなるさという気分になる不思議。
実際、声をだして歌うことで、エンドルフィンという
幸せホルモンが分泌され、免疫力も高まるという。

アメリカの哲学者、ウィリアム・ジェームスは言った。
「人は幸せだから歌うのではない。歌うから幸せなのだ」と。

自分を幸福にする歌を一番知っているのは、自分自身。
さあ、音楽の力を、あなたの力に。

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小野麻利江 20年5月31日放送



音楽の力 歌う国・イタリア

歌う国、イタリア。

古くからイタリア人は
「歌うこと」や「旋律をつくること」が得意だとされ、
西洋音楽の歴史の中で、
数多くの声楽曲を生み出してきた。

「グレゴリオ聖歌」などの聖歌を皮切りに、
中世の典礼劇、ラウダと呼ばれる宗教歌、
マドリガーレやバッラータ、カッチャと呼ばれる多声音楽、
近世に入って生まれたオペラ、
そして、カンタータ・・・

時代を経て音楽の様式は変わっても、
伝わりやすい歌詞と、流麗で抒情的な旋律。
この2つを愛する心が、失われることはなかった。

そして、2020年3月。
新型コロナウイルスの感染拡大で
イタリア全土が封鎖状態にある中、
ナポリやシエナで、
自宅に閉じ込められた住民が
窓から一斉に合唱する姿が報道された。
トリノでは、オペラ歌手が
ベランダからアリアを歌い上げる様子も話題になった。

歌う国、イタリア。
どんな状況にあっても、彼らは彼らの人生の中に、
美しい旋律が流れていることを忘れない。
さあ、音楽の力を、日々の力に。

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若杉茜 20年5月31日放送



音楽の力 音のニッチ仮説

夏の足音が聞こえてきた今日この頃、
生き物たちの声がそこかしこから聞こえてくる。

「音のニッチ仮説」という考え方がある。
生き物たちはそれぞれに違った周波数帯で、互いに被らないように鳴き声を発しているというものだ。

豊かな自然に行けば行くほど、
耳に届く生き物たちの声は重層的になる。

さながらオーケストラを聴いているように
感じたことが、1度はおありではないだろうか。

遠出が難しい今こそ、
身近な生き物たちのオーケストラに耳をすませて見よう。
さあ、音楽の力を、日々の力に。

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茂木彩海 20年5月31日放送



音楽の力 音楽がもたらすもの

時間に追われ、せわしなく過ごしていた毎日から一転。
急な変化で、おうち時間が増えたこの頃。

好きな音楽を聴きながら仕事をしたり、読書をしたり、運動したり。
音楽のある生活を楽しんでいる人も多いのではないだろうか。

かのシェイクスピアも、
音楽は脳みそに刻まれた厄介ごとを消し去ることができる、と
400年前に言っているし、音楽には実際にドーパミンの量を増やし、
ストレス関連のホルモンを軽減させる力があることは周知の事実である。

まさにいま、私たちは人類総出で、
音楽の力を借りていると言ってもいいだろう。
国境を超えて、ジャンルを超えて、いま世界中が音楽に助けられている。

さあ、音楽の力を、あなたの力に。

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熊埜御堂由香 20年5月31日放送



音楽の力 手洗い動画の歌

♪Happy Birthday to you
この曲を2回歌う間、
しっかり手を洗おう。
そうすればウイルスも怖くない。
世界中でそんな呼びかけが広がった。

世界中で一番歌われている曲としてギネス登録もされている
「Happy Birthday to you」。
このメロディは、音楽著作権で史上最も稼いだ曲とも
言われている。
なんと、その額、3000万ポンド、約42億円。
2016年に権利を持っていたワーナーが、
著作権の無効を裁判で受け入れて、
今では、パブリックドメインとなっている。

みんなのものになった、この歌が
手洗い動画として拡散されて、家の中を明るくした。
ありがとう、
♪Happy Birthday to you

さあ、音楽の力を、希望の力に。

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