割れ窓理論
割れ窓理論という言葉がある。
9.11のテロで
迅速かつ冷静に指揮をとり、
ニューヨーク市民に高く評価された
ジュリアーニ市長。
彼は就任当初、
街じゅうの割れた窓をなくすことで
最悪だったニューヨークの治安を向上させた。
窓が割れている街は、
犯罪が生まれやすい空気を生む。
テロもきっと同じだ。
人々の心の中に割れた窓がある限り、
憎しみ、争いたくなる空気が生まれる。
今こそ、曇りなき窓から、
世界を見直してみよう。
割れ窓理論
割れ窓理論という言葉がある。
9.11のテロで
迅速かつ冷静に指揮をとり、
ニューヨーク市民に高く評価された
ジュリアーニ市長。
彼は就任当初、
街じゅうの割れた窓をなくすことで
最悪だったニューヨークの治安を向上させた。
窓が割れている街は、
犯罪が生まれやすい空気を生む。
テロもきっと同じだ。
人々の心の中に割れた窓がある限り、
憎しみ、争いたくなる空気が生まれる。
今こそ、曇りなき窓から、
世界を見直してみよう。
Adrian Cabrero (Mustagrapho)
考えさせる形
9.11後のアメリカのシンボルとして
グラウンドゼロにそびえ立つ
ワンワールドトレードセンター。
そのかたわらに
ニューヨーク市民から
長く愛され続けるオブジェがある。
イサム・ノグチ作、レッドキューブ。
倒れそうで、倒れない。
鮮やかに赤い巨大な正方形が
その角一点で立っている。
その正方形を貫く
大きな丸い穴。
赤いキューブは
シンプルだからこそ
答えがない問いそのもの。
9.11から15年。
そのオブジェは世界に何を
問いかけているのか?
考え続けよう。
私たちにできるのは、それだけだから。
スポーツにしかできないこと
2001年、9月11日。
2本の高層ビルが崩壊し、
アメリカのすべての日常が止まった。
1週間後の9月17日
メジャーリーグは再開され、
ニューヨークメッツの選手たちは
テロに立ち向かった勇気に敬意を表して
ニューヨーク警察と消防局の
帽子をかぶってプレーした。
ニューヨークヤンキースも
この年、シーズンを通して
神がかったような大躍進を見せた。
この年、新人王とMVPを獲得した
イチローはこう語っている。
野球どころではない、
という気持ちは当然皆が持っている。
その反面、僕達にできることも
野球しかないということです
阪神淡路大震災の年に
日本一になったオリックス。
東日本大震災の年に
ワールドカップを制したなでしこジャパン。
人知を超えた悲劇と向き会う時、
スポーツは大きな回復力をくれるのだ。
Diliff
残された言葉たち
「ものすごくうるさくて、
ありえないほど近い」
9.11後のニューヨークで
悲劇から立ち直ろうとする人々を描いた
珠玉の映画。
9.11のテロに巻き込まれ
突然父親を失った少年が
父の遺品から、
小さな鍵とBlackと書かれた封筒を見つける。
少年はニューヨーク中のBlackさんを訪ねて
鍵の秘密を聞いて回る。
監督は名匠スティーブン・ダルドリー。
彼は撮影前、出演者たちに
アメリカでは放送されていない
9.11の遺族たちの
ドキュメンタリー映像を見せた。
「心配しないで、わたしは大丈夫」
「みんなを愛しているよ」
悲劇のさなか、
家族を励まし、悲しませないために
残された言葉たち。
その優しさが
何度も見直したくなる名演技を支えている。
ChristianSchd
話を聞く力
今日は童話作家
ミヒャエル・エンデの命日。
エンデが書いたヒロイン、モモ。
おれの人生は失敗で、なんの意味もない、
生きていようと死んでしまおうと、
どうってちがいはありゃしない。
そう考えている男でも
モモに話を聞いてもらううち
自分の間違いを知る。
おれという人間はひとりしかいない、
だからおれはおれなりに、
この世のなかでたいせつな者なんだ、と。
SNSのおかげで、
発信する人は世界中に増えた。
聞く人は、どうだろう。
モモは人々の話を聞きながら
じっと待っている。
聞いてくれる人がいる、
その喜びを知った相手が
本当の自分の声に気づくのを。
h.koppdelaney
時は…なり
今日は童話作家
ミヒャエル・エンデの命日。
あなたは自由なんだから、
なんでも好きなことをしていいんだよ。
もしも誰かにそう言われても、
やりたいことが思いつかないとしたら…
あなたの時間は時間どろぼうに
盗まれてしまっているのかもしれない。
誰もが忙しさに追われる現代社会を
全身灰色の時間どろぼうという存在によって
見事に表現してみせたエンデ。
時は、金なりという言葉がある。
しかしエンデが伝えたかったのは
一秒も、一年も、そして一生さえも
時間の価値はひとりひとり違うのだ、ということ。
時は、心なり、なのだ。
ChristianRevivalNetwork
亀は知っている
今日は童話作家
ミヒャエル・エンデの命日。
時間とは何か。
深く考えさせる日本の物語といえば
浦島太郎だ。
亀に導かれてたどりついた
竜宮城での幸せな日々。
しかしお土産に渡された玉手箱は、
太郎を一瞬で、老人にする。
エンデの童話、モモにも、
30分だけ先の未来を見通せる
カシオペイアという亀が登場し
モモを導いてくれる。
そしてモモは時間とは何か、
の自分なりの答えにたどりつく。
時間という
人間にとっての永遠の謎を
知っているのは、
いつだって亀たちなのだ。
maxresdefault
自然なお金
今日は童話作家
ミヒャエル・エンデの命日。
もしもお金が、
腐るものだったら…。
持っているだけで
価値が少しずつ減るから
お金を貯めることが損になる。
だから人から人へどんどん流通し
経済を活性化させていき
貧富の差はなくなり、
苦しみも争いも減っていく。
エンデが温めていたこのテーマは
ファンタジーではなく、現実の話だった。
時が経つほど、利子によって
お金の価値が上がるから
経済は大きな矛盾を抱えてしまったと
エンデは考えた。
あらゆる生き物や食べ物のように
時が経つと、衰えたり、腐ってゆく。
それはとても自然なこと。
そろそろお金も自然のルールに
従うべきなのかもしれない。
pat_makhoul
エンデと日本
今日は童話作家
ミヒャエル・エンデの命日。
本国ドイツの次に
彼の作品が読まれているのは
ここ、日本である。
晩年、エンデの妻となったのも
彼の童話「はてしない物語」を訳した
日本人女性の佐藤真理子。
日本をこよなく愛したエンデだが、
亡くなる直前に日本の番組で
こんな言葉も残している。
私は日本の考え方には
一種の危険性があると思います。
それは、どの問題においても
思考を日本の関心事に限定することです。
それは日本の国家的なエゴイズムのようなものです。
愛している日本に向けた
厳しいエンデの言葉を
受け止めるべき時は、今かもしれない。
落語家と納豆
今日は、納豆の日。
その人間性を含めて
多くの落語好きから愛された
昭和の名人、古今亭志ん生
関東大震災では
酒がこぼれては困ると居酒屋に飛び込んだり、
酔っぱらったまま高座に上がり
居眠りをしたこともあるほど
酒好きだった志ん生は
納豆もまた、こよなく愛していた。
若かりし頃、
落語界から追い出されて
仕事がなかった時に
納豆売りで生計を立てようとした志ん生。
ところが「納豆ぉ~納豆ぉ~」の声が
恥ずかしくてなかなか出せずに、
人のいないところばかり
売り歩いていてまったく売れなかった。
大量に売れ残った納豆を
家族とともに朝昼晩と食べていたという。
そんな苦い思い出があってもなお
好きと言える好物に出会えるなんて、
なんと幸せな人生だろう。
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