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佐藤日登美 17年11月12日放送

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ノーベル賞 ゲルティー・コリ

アメリカ女性初のノーベル賞受賞者、ゲルティー・コリ。
彼女は1947年、筋肉のエネルギー代謝におけるグリコーゲン消費の発見により、
夫とともにノーベル生理学・医学賞を受賞した。

ゲルティーは聡明で快活で、完璧主義だった。

ある日、ドイツの雑誌に重要な発見を記す記事が出たと聞き、
大学院生を図書館まで走らせた。
コピー機のなかった時代。
その大学院生は気を利かせ、記事を英訳して書き写し、持ち帰った。
ところがゲルティーは、「細かいニュアンスが知りたいから」と
ドイツ語のまま書き写すようにと依頼。
大学院生は再び図書館へと向かうことになってしまった。

厳しくも感じられるゲルティーだが、
その情熱がノーベル賞受賞へと導いたに違いない。

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佐藤日登美 17年11月12日放送

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ノーベル賞 イグノーベル賞

華やかなノーベル賞の裏で行われる、イグノーベル賞をご存知だろうか。
ノーベル賞のパロディーとして1991年に生まれたこの賞は、
「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に贈られる。

今年注目を浴びたのは、物理学賞を受賞した
「猫は固体か液体か?」という研究。
どんな形の容器にも体をおさめてしまう猫の特性を、
流動力学の視点から解明した。

この研究に取り組んだマーク・アントワン・ファルダンは、
イグノーベル賞受賞の知らせを聞いたときこう言った。

 ノーベル賞を辞退するのはかっこいいけれど、
 イグノーベル賞を辞退するのは間違いなくかっこ悪い。

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佐藤日登美 17年10月8日放送

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海外で暮らす③:エッフェル塔

フランスに住む、作家でミュージシャンの辻仁成。
実は、フランスに渡ってもう15年が経つ。
その間、離婚を経験し、
母親の代わりをしながら息子と二人、パリで暮らした。

悩んだとき、悲しくなったとき、困ったとき、
辻はエッフェル塔を見上げたという。
そうすると、不思議と心が落ち着き、元気になった。

辻は、エッフェル塔についてこう語る。

そこにエッフェルさんがいる。
彼女は母のようなやさしさで私たちを見下ろしている。
いや、世界中の人たちを毎日やさしく見守っているのだ。

いつのまにか自分よりも背丈が伸びた息子とともに、
辻は今日もパリで生きている。

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佐藤日登美 17年10月8日放送

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海外で暮らす②:フランス人とストレス

中学生の息子と二人、フランス・パリに住む
作家でミュージシャンの辻仁成。

ある日、フランスの友人バンサンに
「フランス人はなぜストレスがないの? 」と聞いてみた。

フランス人はね、一年中バカンスのことを考えてるから、
ストレスを抱える暇がないんだよ。
人生を楽しむことがストレスに勝つ唯一の方法だよ。
ムッシュ〜辻、一度しかない人生大切にしてください!

生真面目に生きる日本人たち。
海外に暮らすと、少し視点が変わるかも。

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佐藤日登美 17年10月8日放送

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海外で暮らす①:息子よ。

作家、ミュージシャン、演出家。
様々な顔を持つ辻仁成はいま、フランス・パリで
中学生の息子と二人で暮らしている。

毎日更新されるTwitterには
パリ生活の様子、仕事の話、
辻の手作り料理の写真などがアップされる。
そのなかで、ときおり「息子よ。」と始まるツイートが流れてくる。

たとえば。

息子よ。
いってきます、の一言がなぜ大切かというと、
必ず帰ってきます、と父ちゃんを安心させるためにだよ。
ご馳走さまでした、は父ちゃんをいい気分にさせてまた美味しいものにありつくために。
おやすみなさい、は父ちゃんもどうぞお疲れでしょうから寝てください、の、
おやすみなさい、なんだよ!笑。

父と子、たった二人の海外暮らし。
息子への言葉に、親子の絆がうかがえる。

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佐藤日登美 17年9月17日放送

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美味なるイタリア料理 カルパッチョが生まれた店

ヴェネチア、サンマルコ広場近くに佇むハリーズ・バー。
創業者であるジュゼッペ・チプリアーニは接客の天才だった。

1950年のある日、ハリーズ・バーに常連客の伯爵夫人が訪れた。
彼女は体調を崩したため、
医者から加熱調理した肉を控えるように言われていた。
そんな彼女のために、チプリアーニは特別メニューを作った。

生の仔牛のフィレ肉を薄くそぎ、
その上にレモン果汁とマスタードを加えたマヨネーズソースを
美しくふりかける。

赤い生肉と白いソースの彩りが、
当時活躍していた画家、ヴィットーレ・カルパッチョの作風を思わせ、
その料理は「カルパッチョ」と命名された。

接客の天才は、
料理のアイディアも抜群らしい。

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佐藤日登美 17年9月17日放送

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美味なるイタリア料理 ベリーニが生まれた店

ヴェネチアの名物レストラン、ハリーズ・バー。
ベリーニというカクテルは、この店で生まれた。

搾りたての白桃を3分の1。
イタリア生まれのスパークリングワイン、プロセッコを3分の2。
コツは、搾った白桃を最初にグラスに注ぐこと。

カクテルの名前は、
ルネサンス期の画家、ジョヴァンニ・ベリーニの名前から拝借したという。

30年以上ハリーズ・バーでバーテンダーを務めるクラウディオ・ポンシオは言う。

 お客さまが好むお酒は、時間帯によって変わる。
 でも、ベリーニだけはどんな時間にも、どんな季節にも合う。
 だから結局みんな、ベリーニを飲んじゃうんだ。

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佐藤日登美 17年8月13日放送

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左利き 左利きの大統領たち

8月13日は、左利きの日。
イギリスにある「Left-Handers Club」によって制定された。
彼らの目的は、左利きの人々の生活環境の改善や、
左利きグッズの普及をメーカーに呼びかけること。

記念日である今日は、
左利きに焦点を当てたイベントが開催される。
左利き対右利きで試合。
左利きの人のためのティーパーティー。
パブでは左利き用の栓抜きで酒が開けられ、
左手を使ってカードゲームを楽しむ。

右利きの人も、今日だけは左手を使ってみては。

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佐藤日登美 17年8月13日放送

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左利き 左利きの大統領たち

ジェラルド・フォード、
ロナルド・レーガン、
ジョージ・ブッシュ、
ビル・クリントン、
バラク・オバマ。
彼らに共通するのは、
アメリカの大統領だったこと、そして左利きであること。

左利きのアメリカ国民は人口の10%しかいないと言われるが、
ここ十数年で見ると大統領の二人に一人は左利き。
利き手が左だと脳が発達するとも、
クリエイティビティスキルが優れているとも言うが、
果たして関係はあるのだろうか。

ちなみに、現大統領のドナルド・トランプは、右利き。

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佐藤日登美 17年8月13日放送

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ドラ狂
左利き わたしの彼は左きき

 わたしの わたしの彼は 左きき

1973年、麻丘めぐみが歌った「わたしの彼は左きき」。

「左利き」という歌詞が出るたび
くるりと左手を返す仕草が可愛らしく、
キャッチーなリズムとともにこの曲は大ヒット。
麻丘自身は右利きだったが、
曲のキャンペーン中は左手でサインをしたり箸を使ったりと、
「左利き」をアピールした。

この曲をきっかけに、
それまで矯正されることが多かった左利きはちょっとした憧れの的になった。

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