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原央海 16年4月30日放送

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lourencoparente
「神様のサポーター」篇

サッカーの神様、ジーコ。
彼が鹿島でプレイしていた頃、
練習場には毎日何百人ものサポーターが押し寄せ、「ジーコさん」と声をかけた。
日本代表の監督時代は、
インドでは試合中にサインを求める行列ができ、
イギリスではベッカムが「少年時代のヒーローだった」と控室まで訪問した。
そんな彼が、ブラジルで現役を引退する際、
ライバルチームのサポーターがこんなメッセージを新聞に出したという。

 ジーコ、さようなら。
 あなたがいなくなって私たちは、フリーキックの恐怖から解放される。
 あなたの頭脳的なスルーパス、切れ味抜群のドリブルやシュート、
 なによりも勝利に対する執念は、私たちの頭痛の種だった。
 「ジーコ、ジーコ!」
 サポーターの大歓声は私たちに絶望をもたらした。
 しかしジーコ、あなたのいなくなった試合に興奮することも少なくなってきた。
 サッカーを愛するサポーターにとって
 あなたは敵ながら素晴らしい選手だった。

神様は、みんなの神様だった。

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原央海 16年4月30日放送

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「神様のこだわり」篇

サッカーの神様、ジーコ。
グランドに入った彼は、
看板の位置、馴染みのカメラマンの場所、
ゴール裏で働く人たちの顔や位置まで、すべてを覚えるようにした。
相手のプレッシャーが厳しく、顔が上げられない時に、
一瞬目に入った看板からゴールの位置をイメージし、次のプレーの判断ができるからだ。
こだわりは、それだけではない。
ある日、スパイクの紐を結ぶ少年に、突然こんな声をかけたそうだ。

 スパイクの紐の結び目は、真ん中じゃなくて横に持っていった方がいい。
 その方が浮いたボールを止める時にうまくいくぞ。

ただベストを尽くす。
こうして神様は生まれた。

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