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奥村広乃 18年3月11日放送

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小山 優子 青森の青いりんごジャム

りんごといえば赤い。
そんな常識が覆されてしまいそうな
りんごジャムが、青森県にある。

「青い森の天然青色りんごジャム」。
そう、青いジャム。
空よりも深いその色は、
白神山地の青池を思わせる。

青色は、天然由来。
インドのハーブ「アンチャン」で
染められている。

「この美しい青で、頑張っている女性を癒したい」

青森で英会話教室の先生をしていた
小山優子さんが生みの親。
味は青森らしいりんご味。
透き通る宝石のようなジャムである。

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奥村広乃 17年12月24日放送

171224-05

愛する人への贈り物

好きな人の気をひくために贈り物をする。 
そんな経験が誰にでもあるのではないだろうか。 

童話の王様、アンデルセン。 
『人魚姫』『みにくいあひるの子』『マッチ売りの少女』など、 
多くの童話を残している。 

そんなアンデルセンが愛する女性へ贈ったもの。 
それは、彼の自伝。 
生い立ちから過去の失恋話まで赤裸々に語られていたという。 
その書き出しは、 

「目に見えない愛の手が私を導いていることを、身にしみて感じる」 

詩人としても名高いアンデルセン。 
どんなに美しい文章を持ってしも、 
意中の女性の心を射止めることはできなかった。 

贈り物を選ぶときは、 
相手の気持ちが何よりも大切なのだろう。 
70歳で亡くなった彼は、 
生涯独身だった。

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奥村広乃 17年12月24日放送

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妻への贈り物

ありがとうと、口にするのは時に恥ずかしい。 
長年連れ添った夫婦ともなれば、なおさらだ。 

日本植物学の父、牧野富太郎(まきのとみたろう)。 
彼が命名した植物は2500種以上、 
残した植物標本は50万点。 
その素晴らしい功績の裏で、 
日々の生活は楽ではなかった。 

それを献身的に支えたのが、妻の壽衛(すえ)だった。 
彼女が亡くなった翌年。 
牧野博士は、自身が発見した新種の笹に、 
妻への感謝の気持ちを込めて名前をつけた。 
その名は、スエコザサ。 

彼は、こんな歌も読んでいる。
 
「家守りし 妻の恵みや わが学び 
 世の中の あらん限りや スエコザサ」 

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奥村広乃 17年10月15日放送

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ニーチェ 膨大な時間

173年前の今日は、
哲学者ニーチェが生まれた日。

彼は、
活発に遊びまわるよりも、
家の中で静かに一人で過ごすことを好んだ。
今風に言えば「引きこもり
だったそうだ。

スマホもネットもない時代。
彼は膨大な時間を
考えること、そして書くことに費やした。

彼はこんな言葉を残している。

「高く昇ろうと思うなら、自分の足を使う。
 高いところへは、他人に運ばれてはならない。」

24歳という異例の若さでバーゼル大学の
古典文献学の教授に抜擢。
生涯で多くの本を出版したニーチェ。
自らの努力を信じていたのだろう。

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奥村広乃 17年10月15日放送

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ニーチェ 病気について

173年前の今日は、
哲学者ニーチェが生まれた日。

彼は病気がちだった。
赤痢や、ジフテリア。
大学を辞職したのも、
持病の悪化があったからだと言われる。

彼は病を患っている人について、
こう考えていた。

重い病気に苦しむ人は、
体力こそ十分ではないが、
とても冷静な眼差しで
物事を見つめることができる人だ、と。

ニーチェは晩年、
その魂を削るようなハイペースで
執筆活動を行なった。

彼はこう残している。

「自分を破壊する一歩手前の負荷が、自分を強くしてくれる。」

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奥村広乃 17年8月27日放送

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ハワイの白亜の豪邸

南国の眩しい青空。
その下に立つ、白亜の豪邸。
ハワイ、ホノルルの街の一角にあるワシントン・プレイス。

ここはハワイ王朝最後の女王、リリウオカラニの邸宅。
100年以上前からある建物ゆえに、不思議な噂もちらほらと。

例えば、ガラスケースに納められたジュエリー。
時々、その向きが変わっているのだとか。
ガラスケースには厳重な鍵がかかっていて、
誰も手を触れることはできないはずなのに。

今でもリリウオカラニ女王が
ジュエリーを眺めているのだろうか。

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奥村広乃 17年8月27日放送

170827-08
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ハワイの白いムームー

日本の幽霊といえば白い着物。
ハワイの幽霊も白いムームーを着ているらしい。

白いムームーを着た幽霊の噂があるのは、
ハワイ王朝栄華の象徴「イオラニ宮殿」。
アメリカ唯一の宮殿だ。

ここで働く守衛が
白いムームーを着たリリウオカラニ女王の幽霊をみたというのだ。
リリウオカラニ女王はハワイ王朝最後の女王。
100年以上の時がたっても、
彼女は愛した祖国を見に現世に現れるのだろうか。

それにしても、
なぜ幽霊は白い服を身にまとっているのだろう。
幽霊の世界にもルールがあるのかもしれない。

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奥村広乃 17年6月11日放送

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五月雨あつめて

五月雨を あつめて早し 最上川

松尾芭蕉、奥の細道の中でも有名なこの俳句。
元々は
五月雨を あつめて涼し 最上川
だったという。

初夏、最上川からの涼しい風が心地よい。
そんな優美な俳句が一変、
水流の激しさを歌うようになったのは、
芭蕉が最上川で、川下りを体験したからだという。

百聞は一見にしかず。
そして、見るよりも体験は強い。
体を使って学んだことは、
何事にも変えがたいのだ。

この夏、あなたは何を体験しに行きますか。

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奥村広乃 17年6月11日放送

170611-05

雨が降れば

柿本人麻呂歌集にこんな歌がある。

鳴る神の 少し響(とよ)みて さし曇り
雨も降らぬか 君を留(とど)めむ

意味は、
雷が鳴って、曇って、雨が降ってくれたらいいのに。
もう少しあなたと一緒にいたいから。

愛しい人と離れたくない。
そんな気持ちがよく伝わる愛の歌。
この歌への返事も、また美しい。

鳴る神の 少し響(とよ)みて 降らずとも
我(わ)は留まらむ 妹(いも)し留(とど)めば

意味は、
雷が鳴らなくても、雨が降らなくても、
あなたが一緒にいたいというなら、
私は帰りませんよ。

お互いへの愛が
恥ずかしいほどに伝わって来る。

雨の降る日。
あなたは誰と一緒にいたいですか。

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奥村広乃 17年4月16日放送

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物理学者の少年時代

今日はクラーク博士が
「ボーイズ ビー アンビシャス」
の言葉を残した日。

その少年は、子どものころ勉強が大嫌いだった。
4歳になっても、話すことが苦手だった。
学校では、空想ばかりしている問題児だと思われていた。

だが彼は、後に相対性理論を発表する。
そう。
その少年の名前は、アルベルト・アインシュタイン。
天才物理学者だ。

彼の有名な言葉にこんなものがある。

「天才とは努力する
 凡才のことである。」

常識にとらわれず、考え続けた人が
ひとつ飛び出た存在になる。
過去の知識は、検索でなんでも手に入る時代。
未来を作る人は、考える努力を続けられる人なのだろう。

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